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2016年3月11日 (金)

ワシントンポスト社説

安部政権が行なっている報道の自由の圧殺について

ワシントンポスト社説

http://kobajun.chips.jp/?p=27099

安倍氏の首相就任以来、日本の報道機関に対する政権とその与党による圧力は陰に陽に繰り返されてきた
日本が第二次世界大戦後に成し遂げた中で最も誇るべきものは何か、改めて考えるべきである

ワシントンポスト論説委員会 3月5日

安倍首相WP
3年前に安倍首相が政権交代のきっかけとなった選挙の際掲げた、日本経済を復活させるとした野心的な経済政策であるアベノミクスは、これまでのところ期待された程の結果を出すには至っていません。
安倍首相は「3本の矢」を放つと公約しました。
3本の矢の中身は財政刺激、金融緩和、そして構造改革です。

安倍首相は金融緩和の分野において最も劇的な手法を用いました。
その中心を担ったのが日本銀行であり、もっとも最近では市中銀行が日銀に預金する際の金利をマイナスにするなど、大胆な反デフレーション政策を試みました。

しかしその結果は見える限りにおいては、思わしいものではありません。
2015年10~12月の第4四半期の国内総生産の伸びはマイナスに終りました。
経済の先行きに対する日本国民の懸念は深まり、内閣支持率も低下しています。
一方で近隣の中国と北朝鮮による軍事的圧力の増大も、日本の国内世論に強い作用を及ぼしています。

こうした良くない報告が続くようになると、権力の座にある者は往々にして情報の運び手に攻撃の矛先を向けるようになります。
実際、安倍首相もその例外ではないようです。

事実、安倍氏の首相就任以来、日本の報道機関に対する政権とその与党による圧力は陰に陽に繰り返され、国内外において批判の的となってきました。

安倍 3
多くの国民にとって、安倍首相が日本の重要報道について干渉を強めようとしている姿勢を象徴する出来事が、2014年1月、はっきりと体制支持者であることが明らかな人間を公共放送であるNHKの会長に任命した事でした。
新任の会長は早速記者会見を開くと、第二次世界大戦(太平洋戦争)中に旧日本軍が強制的に女性たちに売春を強いたことについて、『戦争中にはどの国でも見られたありふれた出来事』であると言い放ちました。

この時以来、NHKとその主張においてライバル関係にあったテレビ朝日の番組制作には、安倍首相の与党である自民党の意向が強く反映されるようになりました。

また安倍首相の与党議会勢力のメンバーは、政権に批判的な沖縄の地方新聞社2社の広告収入を脅かす挙に出たのです。
この点については安倍首相は後日、謝罪を行いました。

ここ数週間において目についたのは、テレビ・ジャーナリスト – 安倍政権に嫌われていることが誰の目にも明らかな3人が、安倍首相の支持者である各放送網の経営陣の圧力によると思われる状況下、辞表を提出したという出来事でした。
一連の辞表提出は、政治問題について『公正』な報道を行わない放送局については、放送免許を取り消すことも辞さないという2月8日の総務大臣の物議をかもした発言と軌を一にしていました。
発言の根拠とされたのは、これまでほとんど有効に使われた事例のなど無い日本の放送法です。

日本民間放送労働組合連合会は声明を発表し、この発言は『脅迫』だと非難しました。

日本のメディアは強い影響力を持っていますが、国境なき記者団が評価した世界報道自由度ランキングでは、2010年には世界で11位であったものが、2015年には180カ国中61位にまで順位を落としました。

安倍首相03
アメリカの報道基準で言えば生ぬるい程度の批判であっても、安倍首相がど怒りを露わにするのは、安倍政権の安全保障政策に関する報道に対してであると見られています。
安倍政権が打ち出した政策は第二次世界大戦(太平洋戦争)後初めて、日本の軍隊に海外での戦闘活動を可能にしました。

日本は現在経済問題と安全保障に関わる分野で難問に取り組んでいます。
安倍首相はこれらの分野で実情に合わせた改変を加えようとしていますが、一方でこうした問題が論争の的となるのは当然であると言えます。

しかしいかなる課題があるにせよ、日本が第二次世界大戦(太平洋戦争)後に成し遂げた中で最も誇るべきものについて忘れるべきではありません。
それは『奇跡の経済成長』ではありません。
独立した自由な報道機関を含む、自由主義制度の確立です。

安倍首相が最終目標とするものの達成のため、する価値がある、できる、あるいはするべきである、どのように考えているにせよ、この自由主義制度を壊すことだけは決してやってはならないことなのです。

https://www.washingtonpost.com/opinions/squelching-bad-news-in-japan/2016/03/05/497b7be8-da60-11e5-925f-1d10062cc82d_story.html

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