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2016年2月26日 (金)

安保法制の近未来①

http://blog.livedoor.jp/wakaben6888/archives/46922141.html
弁護士・金原徹雄のブログ

【NPJ通信・連載記事】憲法9条と日本の安全を考える/井上 正信
2016年2月9日

安保法制の近未来①-狙いは南シナ海、アフリカ大陸、中東だ-
(抜粋引用開始)

南シナ海でプレゼンスを増す自衛隊

1 安保法制は本年3月末までに施行されます。政府、防衛省、米太平洋軍との間では、施行に向けて既に着々と既成事実の積み上げが進んでいます。
 安保法制を私たちは「戦争法」と断じてその危険性を訴えてきましたが、安保法制が施行された場合の具体的な危険性は、現在進行している安保法制施行準備の中ではっきりと浮かんできます。
 安保法制は2015年4月に日米間で合意された新しい日米防衛協力の指針(新ガイドライン)を実行するための法制です。新ガイドラインで合意された日米の軍事協力には、安保法制施行を前提にしなければ、公然と実施できない内容が多く含まれているからです。安保法制施行準備の動きをフォローしてゆく上では、新ガイドラインがどのように実行されようとしているのかということも見てゆかなければならないでしょう。そのことから安保法制の問題がより明らかになると思います。

2 新ガイドラインと安保法制は南シナ海での日米共同の軍事行動を目指しています。2012年8月に発表されたアーミテージ・ナイ第3レポートは、集団的自衛権行使を強く勧奨しながら、日米同盟の軍事的協力関係拡大の可能性がある分野として、ペルシャ湾の機雷掃海と南シナ海での共同の警戒監視だとし、ホルムズ海峡の封鎖と南シナ海での武力紛争は、日本の安全保障と安全に深刻な影響を与えると述べています。

3 略(「航行の自由作戦」への支持とベトナムとの関係強化)

4 略(フィリピンとの軍事関係強化、訪問軍協定の交渉開始?)

5 略(2014年10月~11月「日米共同海外巡航訓練」を南シナ海に拡大)

6 昨年11月の南シナ海を巡る安倍首相、菅官房長官、中谷防衛大臣の発言や動きは、安保法制成立により浮上したものではなく、それまでに積み重ねられた日米の軍事協力を踏まえて、安保法制の制定によりこれをさらに進展させることを表明したものと考えるべきでしょう。
 日米の共同演習は、防衛省設置法第4条(防衛省の所掌事務)第9号「所掌事務の遂行に必要な教育訓練」を根拠に行われてきました。しかしながら、そこで行われている共同演習の内容は、集団的自衛権や米艦防護を前提にしたものです。2014年の「日米共同海外巡航訓練」での対潜戦、対水上戦、対空戦の共同訓練は、南シナ海で中国海軍の原子力潜水艦の索敵、威嚇や、中国海軍戦闘艦に対する威嚇、攻撃、防護、中国空軍戦闘機に対する威嚇、防空、攻撃の演習が含まれていたのかもしれません。海上自衛隊の対潜哨戒能力は世界トップレベルです。
 キーン・ソード演習や「日米共同海外巡航訓練」の内容は、憲法第9条に違反するものです。安保法制で米艦防護や、いざというときには集団的自衛権行使、戦闘地域での後方支援にも踏み込むことが可能な法制度ができましたので、今後の日米共同演習の内容は、これまで以上に実戦的なものになるのではないでしょうか。中国は「航行の自由作戦」に対して抗議をしましたが、総体的には抑制を効かせた対応をしました。米中の軍事交流はその後も続いています。しかしながら、自衛隊が南シナ海での共同演習や警戒監視活動などの軍事行動をとる事態となればそうはいかないと思います。

7 日中間には歴史問題が横たわっており、自衛隊が南シナ海で軍事活動を行えば、中国にとっての核心的利益、いわば「裏庭」とも言うべき地域ですから、対中軍事挑発と受け止められかねず、中国国内での反日ナショナリズムの高まりから(「日本にだけはぜったいに譲れない」!)、米国に対するような抑制的な対応は期待できなくなるでしょう。とりわけ南シナ海はアジア太平洋戦争期には日本の侵略に対して激戦が戦わされた地域です。

8 自衛隊が米軍とともに南シナ海での軍事行動を行うことの危険性はとても大きいものがあります。米艦防護や自衛隊自身の武器等防護活動が、中国との大規模な武力紛争に発展することを懸念せざるを得ません。

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