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2015年4月 8日 (水)

TPPの情報公開を求めよう

山田正彦さんに聞いた(その2)主権者である国民としてTPPの情報公開を求めよう
【マガジン9】2015.04.08

http://www.magazine9.jp/article/konohito/18573/
「以下抜粋」

山田
 そう。TPPの妥結にかかわらず、実は日米二国間の並行協議で、法整備は着々と進められています。僕は五島列島の出身だけど、離島には電車やバスがあまりないでしょう? だから、みんな家に何台も軽自動車をもっているんです。でも、最初にTPP交渉が始まったとき、日本はアメリカから、軽自動車の製造をやめろと言われたんですよ。そうじゃないとアメリカ車が売れないからね。日本政府は、なんとか軽自動車の税金を普通車並みにすることで、アメリカと折り合ったのです。それでまず、軽自動車の税金が今年から1.5倍になったという訳です。そうやって政府は準備をどんどん進めていっているのです。
 
 昨年から、アメリカ企業のアメリカンファミリー生命保険(アフラック)が日本郵政と業務提携して窓口でがん保険の販売を開始しました。さらに、日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険のグループ3社の株式が今秋にも上場するという計画も発表されています。もし外資がそうした株をもつようなことになれば、百数兆円といわれる郵便貯金が投資資金となって、リーマンショックのときのように紙くずになってしまうのではないでしょうか。何でもアメリカの言いなりになっています。すでにTPP実現へ向けて、かなり進み始めているんです。
 
 狙われているのは、農協の預貯金90兆円

編集部
 JA全中(全国農業協同組合中央会)の改革もTPP反対運動を抑える意図があったのでしょうか。

山田
 TPP阻止運動をつぶすだけでなく、郵政民営化のときのように、農協の金融と共済と営農の3分割が狙われています。農協改革はJA全中の監査権限撤廃で決着だとメディアはいっていますが、そんな問題ではない。農協には、日本の都市銀行2位となる預貯金90兆円があるんです。営農など利益のでないところは見捨てられて、利益のあるところは外資が口をあけて待っている。
 
 編集部
 4年間の秘密保持期間が過ぎて、TPPの内容が明らかになったときに、私たちが「NO」という手段はないのですか?

山田
 ありません。というのは、もし変えるなら、残り11カ国すべてが承認しないといけないんです。政権が変わっても同じこと。TPPは国として決めるものだから。でも、そんな馬鹿なことがあっていいはずがない。

編集部
 今後、予想される動きについて教えてください。

山田
 当初、3月にも大筋合意と言われていましたが、まだ延びそうです。マレーシアやベトナムは国営事業があるし、知的財産権の分野ではマレーシアも非常に抵抗しています。しかし、各国はいずれ折れるんじゃないかな。あとはアメリカの議会で大統領に交渉権を与えるTPA法案(※)が通るか通らないかが鍵になっています。
 現時点ではアメリカ議員の中にも反対している人は多い。でも、外国企業もアメリカの政治家に献金できるようになったから、今後どうなるかわからないね。TPA法案が通らないと、議会の反対も強いからTPPそのものが流れる可能性もあります。大統領選が本格化する夏までにまとまらなかったら、その可能性は高い。

(※)TPA法案:アメリカの憲法では、外国との通称の取り決めをする権限は、大統領ではなく議会にある。それでは交渉上不都合があるため、アメリカ議会が法律によって大統領に通商交渉の権限を与えるのが、TPAである。


編集部
 どうやって反対していったらいいのでしょうか。

山田
 交渉に参加している各国の国民は、TPPがおかしいというのはわかっています。日本だけが、まだそのことをわかっていません。だから、もっと伝えていかないといけない。我々がまさに主権者なんだということを訴えていかないといけないんです。僕は今、出来るだけいろいろなところへ話をしにまわっています。少人数でも集まってくれれば、時間のある限り弁護団で手分けして行きたい。日本でも反対の声があるんだと知らしめたいんです。
 300円の印紙を貼れば、誰だって「TPPの秘密交渉の内容を明らかにしろ」と政府に情報公開を求めることができます。そうやってできることから参加してほしい。知るだけじゃだめなんです。実際に行動して、とにかく動いていかないと。そして、差し止め訴訟、国賠法で憲法違反だと認めてもらう。
 

主権者は国民。まだチャンスは残っている。

編集部
 絶望的な気持ちになりそうですが、TPPが批准する可能性はどれくらいですか?

山田
 いやいや。闘いはまだこれから。チャンスはあります。大筋合意して基本調印したとしても、批准までに1年くらいはかかります。それまでに原告を1万人くらいにして、全国的な組織にしていきたい。時間がたてば、TPPがうさんくさい協定だってことが、みんなにわかるようになるはずです。ニュージーランドでも、オーストラリアでも反対運動が起きています。日本の運動だけが低調なんです。各国の議員にも反対している人が多く、国際的な連携もとっています。まだチャンスはあります。僕は、この協定が通るか通らないか、半々だと思っていますよ。いまの状況のままなら交渉は漂流するでしょう。ただし、日本政府もアメリカも必死だからね…。
 TPPはいまの生活を守る闘いなんです。農業や経済だけじゃありません。それを僕はずっと訴えてきました。一人でも多くの人にTPPを自分の問題として考えてほしい。ぜひ訴訟にも原告として加わってください。

(構成/中村未絵・写真/塚田壽子)

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