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2015年3月 4日 (水)

情報とは闘って奪い取るもの

いま福島の地元で語られている過酷な話題が次々と
汚染物質大量海洋投棄と情報隠蔽
情報とは闘って奪い取るものである。

三輪祐児(ユープラン)

○3月1日、たんぽぽ舎の26周年総会のあと記念講演会が開催され、大熊町から避難中の小幡ますみさんと、山崎久隆さんが話をされた。いつもながら小幡さんのユーモラスで辛辣な語り口、山崎氏の推理小説を読むような鋭利な分析と嘘の暴露、鋭い舌鋒に圧倒された。どちらも映像としてUPLAN上で公開されている。

 小幡ますみ氏 https://www.youtube.com/watch?v=w_jTTi7lPtU
 山崎久隆氏  https://www.youtube.com/watch?v=3stsYjTejEI

○木幡さんからは、いま福島の地元で語られている過酷な話題が次々と披露された。高線量被曝しながら働く地下のクリーニング室、数分で人が死ぬ場所に放置されたロボットの回収に向かわされる外国人労働者、福島のおにぎりを食べたふりして食べなかった安倍首相、除染で儲けて建てられたいわきの御殿、被ばく労働者を作る目的の未来学園、ただ騙されるだけの愚かな町長、そして頻発している病気と同調圧力のもとで沈黙する人々など、報道からは決して知ることができない悲惨な実態を伝えていただいた。

○山崎さんの話は、ちょうどふくいちで問題になっている雨水排水による汚染物質大量海洋投棄と情報隠蔽というタイムリーな話題から始まった。雨水に混ざってしまえば管理責任のない無主物だから知ってる必要もないという東電の姿勢、隠蔽に加担する司法と報道機関への厳しい批判は、他の原発や再稼働など全ての問題にも共通する。川内原発で九電が規制委員会に提出した申請書の公開を求めたところ出てきた、膨大な「黒枠白抜きの紙だけ」がつぎつぎとスクリーンに投影された。「お前たち市民には絶対教えないぞ」というあからさまな情報隠蔽と報道操作。なぜそんなことが堂々と行われるのか、知られたらまずいことが満載だからだという論理的な分析も、事例を示して紹介された。

○両者の話を聞きながら、「情報戦」ということを考えた。

 日本という国は国体護持のためであれば平気で国民を殺してきた。「大のためなら小の犠牲は止むを得ない」という論理で、かつては天皇制護持のために数多の国民を殺した。今はまた官僚制という国体護持のために国民を殺そうと企図し、総力を挙げて国民に対する戦略的な情報戦を仕掛けてきている。報道機関の籠絡はその象徴である。
 
 情報の語源は「敵情報告」であるという。わたしたちはこの軍事用語の原点に戻らなくてはならないだろう。「敵情報告」は、どうぞ教えてくださいと懇願して出してもらうものではないし、相手から出てきたから正しいと信頼すべきものでもない。情報とは闘って奪い取るものである。敵の無線を傍受しては解読し分析し、最前線では敵地に潜入した斥候兵が命と引き換えに偵察して獲得し、あるいは金で雇われた二重、三重スパイが敵の高級幹部から盗みとってくる。逆にこちらからは嘘の計画を漏洩し味方をも騙し、陽動作戦をもって罠を仕掛け敵を撹乱する。それが情報戦の本来の姿である。福島の人びとのように純情無垢であってはならない。情報を素直に信じ教えられたとおりに行動する純粋さは美しいかもしれないが、情報戦においては敗北への道なのである。
 
○再稼働すれば私たちはもっと過酷な情報戦の地獄に落ちていかなくてはならない。望まぬこととはいえ、国と電力会社との闘いを闘い抜いて生存を守るために、私たちはこの「情報戦」をどう闘っていくかを改めて、真剣に考えなくてはならないのである。

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