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2014年8月25日 (月)

ウクライナ田中宇の国際ニュース

田中宇の国際ニュース解説 無料版

2014年8月24日 http://tanakanews.com/

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★ウクライナでいずれ崩壊する米欧の正義
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 7月17日にウクライナ東部の上空でマレーシア航空MH17機が撃墜された事件について、巷間報じられている「ロシア側」の犯行でなく、直前にMH17を追尾していたウクライナ空軍の戦闘機が空対空ミサイルや機関砲を発射して撃墜したという説が、米当局内などから出ている。墜落現場の残骸で最も形をとどめているのは操縦室周辺のもので、そこには口径30mmの砲弾が貫通した跡が無数にある。このような砲弾を撃てるのは、30mm機関砲(GSh-30-2)を搭載していることが多いとされる、MH17を追尾していたウクライナの戦闘機(Su-25)だけなので、ウクライナ軍の犯行に違いないという説になっている。

 この説は、2つの筋から出ている。一つは、ドイツの元ルフトハンザの操縦士(Peter Haisenko)による分析だ。ルーマニアの航空専門家も、似たような見方をしている。もう一つは、米国の記者ロバート・パリー(Robert Parry)が、米国の諜報機関の分析者たの間で、ウクライナ空軍機の犯行でないかとの見方が出ていると指摘したことだ。元AP通信のパリーは、昔から米諜報界に食い込んでいる人で、コンソーシアムニュースの主筆をしている。

 パリーによると、一部の米諜報関係者たちは、当日、マレー機より約30分遅れてほぼ同じコースを、ブラジルからロシアに戻るプーチン大統領の専用機が飛んでおり、ウクライナ空軍機は、プーチンの専用機を撃墜するつもりで、間違ってマレー機を撃墜してしまった可能性があると考えている。(もう一つ、最初から東部ロシア系勢力のせいにする目的で、ウクライナ軍がマレー機を撃墜したという見方もある)

(プーチンの専用機は、ポーランド上空までマレー機と同じコースを飛んでいたが、敵国であるウクライナ領空に入らず、北方のベラルーシ上空を通ってロシアに帰国した)米欧ウクライナは、当日ウクライナの戦闘機がMH17を追尾していことを認めていない。戦闘機の追尾を指摘したのは、7月21日にロシア軍が行った詳細な記者会見だった。「ロシアの言うことなんか信じられるか」と思う人が多いかもしれないが、被害者であるマレーシアの英字新聞ニューストレートイムスは、ロバート・パリーらの分析を引用し、MH17はウクライナ空軍機によって撃墜されたという見方が米諜報界で強くなっているとする記事を8月上旬に出している。同紙はマレーシア政府との関係が深く、記事が出たことは、マレーシア政府の中に、MH17はウクライナ機に撃墜されたと考える向きが強いことを示している。

 MH17撃墜に関して、当日の衛星写真など、まともな根拠を示して説明した関係国はロシアだけだ。米国やウクライナは、撃墜について、いまだにまともな説明をせず、ロシア側がやったに決まっているとだけ言い続けている。事件後、米国も衛星写真を発表したが、それは撃墜事件についてでなく、数日後に発生した、ロシアとウクライナが国境地帯で相互に大砲を撃ち合った件に関してだった。

http://tanakanews.com/140724MH17.php
マレーシア機撃墜の情報戦でロシアに負ける米国

 MH17のブラックボックス(ボイスレコーダー)は、英国政府の航空機事故調査担当部局が保管して分析しており、9月に調査結果を発表する予定になっている。英国は、マレーシアの旧宗主国である関係で分析を依頼されたのだろうが、英国はMH17墜落後、一貫してロシアを無根拠に非難しており、米国のロシア敵視策に積極的に乗っている。ウクライナ軍機が犯人だと暴露されるなど、ウクライナに不利、ロシアに有利な結果が出た場合、英国は調査結果を正しく発表しない可能性が大きい。

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