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2014年4月 9日 (水)

国民投票法改正案提出の愚

私たちはいま政治の貧困を目撃している=与野党7党が国民投票法改正案を衆院に共同提出の愚

http://jcj-daily.seesaa.net/article/394215484.html
(こわし・じゅんぞう/日本ジャーナリスト会議会員)
「以下抜粋」

 何のため、誰のため、どんな国をめざすためなのか。

 そうしたもっとも大事なこと、基本的なことがないがしろにされたまま、日本の国会では「改憲の手続き」の「整備」が進もうとしている。

 報道によると8日、自民、公明、民主など与野党7党が、国民投票法改正案を衆院に共同提出した。日本経済新聞は、<改憲自体に反対の共産、社民両党以外が賛同しているが、目指す方向性は食い違っている>ことを伝え、<自民党は「天皇は元首」「国防軍の創設」などの憲法改正草案をまとめている>が、<公明党の山口那津男代表は環境権を「基本的人権として位置付けるべきだ」と強調>していること、<民主党の桜井充政調会長は「9条の問題だけでなく、地方自治や財政法などで議論がある」と述べていることを報じた。
(JCJふらっしゅ「Y記者のニュースの検証」=小鷲順造)


 
 この「何のため、誰のため、どんな国をめざすためなのか」まったく不明の「国民投票法改正案」、それぞれの党に思惑や事情や言い分はあるのだろうが、自公、民、維新、みんな、結い、生活、新党改革と「こぞって」この「改憲の手続き」の「整備」に進もうとしていることは、まったく驚きである。日本の政治の「政治」のほど、その古臭い体質をひきずったガラパゴスぶりがふんぷんと臭ってくる。それぞれに大事なことを先送りするために、枠組みだけに合意しだり議論を拡散させたりすることも「政治」といえようが、今回の「改正案」がいかに穴だらけであるか、また、「政界再編の足場作り」「各党の様子見」など思惑があるといっても、国会に圧倒的多数を回復し、なおかつ「改憲」を自らの役目のように信じ込んでいる安倍の政権である。

 だからこそ「様子見」「時間稼ぎ」という理屈も出てくるのだろうが、自らのあるべき政治姿勢に自信がもてなかったり、多数を占める自民党の動きにとりあえず可能な範囲で同調し、そのうちはっきりさせるときはくるなど先送りして政党としてのスタンスを磨くことをおろそかにすれば、大事なときに大事な存在感を発揮できないという事態に陥ることになる。

 おかしな「改憲案」を掲げ、近現代の世界の歩みを知らないか無視しようとする自民党ならいざ知らず、それに奇妙に同調する各政党や政治家も、自らの足元を構築している「立憲主義」をどこまでわかっているのか、体現しているのか疑うほかなくなる。そもそも国民のどこから、「改憲手続き」の「整備」を急げなどと求める声があがっているというのか。安倍の暴走に一部同調しておいて、その暴走を食い止めるためなどといっても、ことは「立憲主義」の根幹にかかわることである。「立憲主義」を言葉では知っていても、その精神を空気として呼吸していない者たちに、現代日本の政治家や政党を名乗る資格などあるのか、といいたくなる。

 そうした勢力は、大事なときに「いまが大事なときである」ことにさえ気づかなくなる。いつも「大事なとき」はいまではないと先送りを続ければ、気づかないうちにまわりはびっしりと悪条件で埋め尽くされていく。そのうちに「大事なこと」や「大事なとき」を感じ取るアンテナが麻痺・磨耗してしまい、もはや政党や政治家としての存在意義など失っていた、ということになりかねないのである。

 「立憲主義」を知らないか無視していることが明らかであり、明白なルール違反を犯そうとしている安倍政権や自民党の面々には、もう一度学校へ通って、学び直してから出直して来いといわねばならない局面である。

 朝日新聞の調査(全国郵送)によれば、集団的自衛権について「行使できない立場を維持する」が昨年の調査の56%から63%に増え、「行使できるようにする」の29%を大きく上回った。安倍内閣支持層や自民支持層でも「行使できない立場を維持する」が5割強で多数を占めた。首相に同意する人は回答者全体で12%しかいないことがわかった。

 また、憲法9条を「変えない方がよい」については、昨年の52%から64%に増えた。「変える方がよい」は29%だった。武器輸出の拡大に反対は前回の71%から77%に増えた。非核三原則を「維持すべきだ」は前回の77%から82%に増えた。自衛隊の国防軍化に反対するとの回答も、62%から68%へと増えている。

 これだけでみても、安倍政権のおかしな路線を、民意はことごとく拒否していることがわかる。安倍政権が強行成立させ矛盾が噴出している特定秘密保護法についても、地方議会が続々と廃止を求める意見書を可決している。朝日新聞によると、昨年12月の法成立後で108議会に及ぶ。今年2~3月だけでも60以上の議会が可決しているのだ。

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