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2014年3月10日 (月)

     海
                 松尾美絵                

果てしない宇宙のなか 漆黒の闇に浮かぶ  
青い地球の孤独に涙する
丸く閉じられた小さな有限の世界
宇宙空間へこぼれる水を重力の力で支え続ける   

海の水はすべての命の始まり
陽の光と風と共に歌う命の賛歌
生きとし生けるものの宴の後
たくさんの死を抱き取り
死は新たな命へつながるものとして   
海の青さに溶け込み そうして
ひそやかに地球をめぐる旅人となる      

だが、2011年3月の春まだ浅きあの日以来
原子炉を通った毒水を強要され 凌辱され続けている
海は 再生のない死を飲み込みつづけているのだ

放射線の能力は人間の寿命をはるかに超え
単位のベクトルはテラとなり
私たちの理解と認識を超えて思考停止となる
「汚染水は完全にブロックされている
 放射能はすべてコントロールされている」
もはや 悲痛な願いでしかない これらの言葉も
地位と権力によって 巨大なプロパガンダとなる

原発が壊れたのはどうして?
溶けた燃料棒はどこに?
汚染水の未来には一体なにが?
廃炉への道はどこ?

フクイチ事故は闇の中 答えも見つからないまま
崩壊熱と放射能にまみれて今も進行中

私たちは知ってしまった
東電も国も原子力ムラの住人達も
誰もが事故の責任など取らないことを
みんなそろって総無責任体制でいくことを
新しい規制基準も安全とは全く別ものであることを

だから決して許さない
あらたな被ばくと引き換えに核分裂で電気をつくることを
命と引き換えに金だけ今だけの経済に身をゆだねることを

私たちの決意は揺るがない
権力と資本の前 不退転の覚悟で 
原発ゼロの位置に立ち続ける

はるかな昔 太陽系の腕の中に生まれた地球 水の惑星
無機質な宇宙にも生命は誕生するのだ
あふれるばかりの命を包み込んで
それでもなお 何も語り得ない青い地球の孤独


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