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2013年3月 6日 (水)

関西電力値上げ 

関西電力値上げ どうしても経営破綻したいらしい
 |  原価計算に大きな疑問、LNG(液化天然ガス)の購入費が異常、他
 └──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)

○原発が大飯3、4号機を除いて止まった関西電力は、最大20%にものぼる料金値上げを申請している。

 その原価計算には大きな疑問が山積している。
 まず原発にかかる費用の計算である。大飯原発が動いているとしても、今後定期検査で止まる。9月までに止まる。それから再稼働するには規制庁の新しい基準に基づく安全対策が必須だが、免震棟を含めて対応する施設は出来ていないし、津波対策などの安全対策も完了していない。30キロ圏内の住民避難を含む防災体制もない。それで再稼働を前提として費用計上することこそ「あり得ない」。高浜原発3、4号機も同様だ。美浜原発に至っては全て老朽化で再稼働不可能。
 さらに稼働する見通しのない日本原電敦賀原発と、真下に断層で動かない、北陸電力志賀原発2号機にかかる「基本料金」や「補修費」の負担も、まるで無駄な費用だ。このような費用計上をして「値上げだ」などと許されることではない。

○さらに火力発電に必要な燃料の調達費用についても異常な前提で計算をしている。

 火力発電の燃料はLNG(液化天然ガス)、石油、石炭があるが、このうち四分の三をしめるLNGの価格が高いことが「値上げの原因」のように説明されている。そのLNGの価格を三年間も「世界で最も高い水準で」購入する計算をしている。これなど「何の企業努力もしないで高い燃料を買う」と言っているだけのことであり、企業経営者としては失格だ。
 LNGは米国において「シェールガス」の開発が進んでいることもあり、価格は下がることが見込めるし、安いLNGを調達する企業努力を重ねて、おおむね現状の三分の二から半分程度(百万BTUあたり現行の16ドル程度を、8から10ドル程度)で買う見通しを出すべきであろう。そうなれば火力の燃料価格による値上げ要因は消えるだけでなく、原発にかかる費用を出してもまだ黒字化できる。

○最後は、発送電分離など、収益が見込める部分を売却してツケを消費者に回さない努力が全く見られないことだ。

 どっちにしても巨大化した現在の電力会社は、今後分離ないしは解体への道を進むほかはない。今までは護送船団方式で国策の原子力を推進し、盤石な料金制度と利権に守られていた10電力体制だが、東電が破綻状態になり、一ワットも発電できなくなった日本原子力発電も事実上の破綻への道を辿っている。この状態では、原発のシェアが大きい順に経営破綻を避けられないが、一方で電力の需給は急激には減りもしないわけで、誰かが電力供給をすることになる。
 短期間に現在の需給体制がなくならないのならば、新規参入が広がるであろう。もうそうなりつつあるが。
 このままでは採算性のある発送電も、他の企業が参入していずれ不採算部門になるかもしれない。技術革新とはそういうものだ。今のうちならば、現在の電力会社(ただし東電と日本原電を除く)が破綻を回避しながら発送電の分離に進むことも可能であろう。

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