三沢市 集団移転
騒音が消えるわけでない/集団移転が完了へ
三沢基地に離着陸する米軍機や自衛隊機がごう音を上げて上空を飛ぶ三沢市の五川目地区と、射爆撃場に近接する天ケ森・砂森地区の集団移転が本年度中にも完了する見通しだ。
海沿いに民家が連なっていた五川目地区は、1999年の騒音区域の線引きにより、北部の一部を除き移転補償の対象となった。2009年度までに149戸が同市前平地区への移転を終え、10年度は14戸が移転する予定だ。
一方、住民が半世紀にもわたって騒音や振動に耐え、事故の恐怖に直面してきた天ケ森・砂森地区の集団移転は09年度までに78戸が移転済み。10年度は五川目地区と同じく14戸が移転する見込み。既に決まっていた集団移転は、両地区の完了で一区切りとなる。
ただ、集団移転が完了したからといって、騒音被害や事故への不安が解消されるわけではない。移転補償の区域外にいたとしても、必ずしも騒音が大幅に軽減されるわけではなく、多くの住民が騒音にさらされた生活を強いられている。
移転補償を受けた市民にしても、基地や騒音さえなければ住み慣れた地域を離れずに済んだはずだ。四川目地区に始まった同市の集団移転は各地区合わせて550戸にも上る。
町内会によっては移転補償対象の線引きが地域を分断しているケースもあり、長い間培ってきた人々の一体感が損なわれるという問題も起きている。
たとえば、浜三沢町内会は、同地区約200戸のうち北部の31戸が集団移転となった。同町内会では住民の連帯が失われ、駒踊りなど地区の伝統も廃れてしまうのではないか-と心配されている。
在日米軍や自衛隊の動向によって、市民生活が大きく左右されてきた三沢市だが、今後も三沢基地をめぐる騒音などの状況が変わる可能性がある。
北沢俊美防衛相は新内閣発足後、米軍普天間飛行場移設に関する日米共同声明に関し、沖縄の負担軽減策として在沖縄米軍訓練の一部県外移転の具体的な構想を8月末までに取りまとめる方針を示した。
声明は沖縄県外への一部訓練移転の拡充を明記、鹿児島県・徳之島の活用を例示した。このほか、既に米軍の訓練移転を受け入れている自衛隊施設が対象となるとみられる。米軍嘉手納基地の戦闘機訓練の分散移転は06年の日米合意に基づいて千歳、三沢、小松、百里、築城、新田原の各航空自衛隊基地で実施。この6基地での訓練移転拡充の可能性がある。
三村申吾知事は5月27日の全国知事会議で「現状を超える基地機能強化は容認できない」と発言、三沢市の種市一正市長も11日の市議会一般質問で、三沢基地がもたらす経済波及効果を認めつつも「基本的に(知事の考えと)同じ」とした。ただ、市議会や経済界には「同じ基地を持つ街として、検討してもいいのではないか」などと、経済的な恩恵を視野に受け入れを容認する声がある。
国から具体的要請のない時点で受け入れの可否を決める必要はない。ただ、具体的な話があった際に、住民の安全・安心を最優先するのは当然のことだ。
「東奥日報」より転載
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ひどい話ではないか。基地のために、住民が轟音に苦しみ恐怖の生活を強いられているのだ。あまりのことに、移転となったものの、実際は自分の居住地を追い出されたも同然だ。軍隊というものは、いつの時も、身勝手に暴力的にやってきて居座るのだ。丸腰の住民には、抵抗もできない。泣いて耐えるしかないのだ。これが、沖縄にしてみれば島ぐるみ住民みんなが、苦しめられ続けてきているのだ。軍隊は決して住民のためにあるのではない。国を守るためだと、もっともらしい言葉を並べるが、それは自分たちの国家権力を守るということでしかない。軍事基地など、どこにもいるものか。国民の安全保障は、平和で平凡な日常生活を約束するということだ。平和の対極にある武力でもって、平和を守るなど論理的に考えてもおかしいではないか。
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