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2008年12月31日 (水)

ガザより(12)

Subject:[AML 22933] ガザより(12)

Date:Wed, 31 Dec 2008 0:57

*****************

2008年12月30日0:59(現地時間)

ガザ地区に対する急襲はなおも続いている。ハーン・ユーニスにさらなる襲撃。昨晩、10回以上も。うち2回はハーン・ユーヌス自治地区の建物に対して。
ガザ市では、シュジャイヤ地区(ガザ市東部)の古いモスクが攻撃され破壊された。
ガザ北部では、ロバに引かれた荷車が空襲され、避難途上の一家が
死亡。だが、発表によれば、攻撃されたのはグラッド・ロケットを積載した車だという!ことの真相はと言えば、不運な一家が家財道具を荷車に載せてロバに引かせていたに過ぎないのだ!
毎時間のようにイスラエルの爆撃でさらなる数の民間人が死んでゆく。
イスラーム大学と予防安全保障局の一群の建物に新たな攻撃。ア=アズハル大学の校舎も被害に見舞われた。

イスラエルのヘリや飛行機が今も頭上を飛びかっている。今晩もガザに対してさらなる攻撃があるにちがいない。ガザのパレスチナ人は対空兵器など何一つ持ってはいないというのに! これが私たちにとっての新年のスタート、これが私たちの「ハッピー・ニュー・イヤー」、これが、失敗に終わった恥知らずのブッシュ政権と民主主義が私たちに
送るラスト・メッセージなのだ!
昨日、カイロでは大規模なデモがあった。デモ参加者が叫んだのは
ムバーラク大統領を非難するスローガンだった。裏切り者ムバーラク、
ムバーラクに死を、イスラエルはナイルの地から出て行け、といった
敵意に満ちた言葉の数々。

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2008年12月30日 (火)

エジプトでデモ

Subject:[AML 22919] ガザより(11)

Date:Mon, 29 Dec 2008 13:59

京都の岡です。

イスラエルによる今回のガザ攻撃は、第2次インティファーダにおける
イスラエルの軍事侵攻がもっとも激化していた時期のそれとだぶります。
もちろん、規模も犠牲者の数も、今次の攻撃ははるかに上回っていますが。

ジェニン難民キャンプを土砂の海にせしめた2002年の「防衛の盾」作戦。
武装抵抗勢力の拠点だけでなく、たとえば社会保険省の事務所や学校が攻撃され、パソコンのデータが破壊されました。
市民社会建設のために営々と築かれてきた社会のソフトウェアが
ターゲットにされました。

今回、攻撃目標とされた地点のリストを見ると、あのときと同じ意図を
感ぜずにはおれません。

「防衛の盾」作戦では、その直前にイスラエル市街で起きたパレスチナ
抵抗勢力メンバーによる自殺攻撃に対する報復作戦とされながら、作戦自体はそのはるか前から準備され、イスラエルは作戦を開始する絶好のタイミングを狙っていました。

同じように、ハマースのロケット砲攻撃に対する報復とされる今回の攻撃も、6ヶ月以上前から準備されていたようです。

"Israel's Shock and Awe planned 6 months"
http://www.palestinechronicle.com/news.php?id=57f0a945f0ce661c0e64a1fe8900c4c4&mode=details#57f0a945f0ce661c0e64a1fe8900c4c4

2003年イラク戦争の「衝撃と畏怖」作戦に倣った今回の攻撃では、わずか2日のあいだに数十箇所に対して「同時攻撃」がなされています。
長期にわたる入念かつ周到な準備なくしては不可能なことです。

ハマースは西岸・ガザでの独立国家建設について協議する準備がある
ことを表明し続けていましたが、イスラエルは、ハマース政権誕生のときからハマースの壊滅を狙っていたという分析もあります。

"Hamas has been targeted since it was elected"
http://www.thenational.ae/article/20081229/OPINION/539221568/1080/FOREIGN

以下、ガザ市内在住のアブデルワーヘド教授(ガザ・アル=アズハル大学英文科教授)のメールを転送します。

****** 転送・転載歓迎 ******

今日、エジプトで、イスラエルのガザ侵攻に抗議する大規模な民衆デモ。

今日、ガザ侵攻に抗議するパレスチナ人(イスラエルの1984名のアラブ系市民)による複数のデモ。
イスラエル警官40人が負傷、140人のパレスチナ人がイスラエル警察に逮捕。

イスラエル軍から今晩、シファー病院の病棟1棟を爆撃するという脅迫電話。さらに多くの人々を正真正銘のパニックに陥れる。

アラブ連盟は、次の金曜に開催予定だった≪緊急非常≫サミットを
日曜に延期。

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ガザへの攻撃さらに

昨晩、ガザ市内だけで20ヶ所が空襲された。爆撃について私が
知るかぎりのことをお伝えする。

1.自宅近所に3回目の攻撃。元公安局。うちミサイル1基が不発のまま、自宅アパートのあるビルの正面、救急ステーションから数メートルのところ、に落ちる。
2.ガザのイスラーム大学の主要校舎二つが粉々に。建物の一つは実験室棟、もう一つは講義棟。いずれも地上4階、地下1階建て。
3.ビーチ難民キャンプ、イスマーイール・ハニーエ氏の住まいの隣家が空と海から同時攻撃され崩壊。
4.モスク2つが空襲され粉々に。中にいた10人が死亡、うち5人はアンワル・バルーシャ氏の娘たち。自宅が危険なのでモスクに避難していたのだろう。これで、破壊されたモスクは計6つに。
5.内務省のパスポート局の建物も今朝、破壊された。
6.文化省のビルも今朝、こなごなに。
7.首相執務室のビルも空襲され完全に破壊。
8.民事行政の主要ビルも完全破壊。
9.地元メディアが報道していないため私が把握できていない複数ヶ所に何度かの攻撃が実行されている。夜間、ヘリコプターが複数回にわたり攻撃するのを目撃。
10.ジャバリーヤ青年スポーツセンター(UNRWAの施設)が、空から直撃された。
11.サライヤ政府センター近くの空き家が空襲され破壊。
12.ゼイトゥーン地区で移動中の車体が攻撃され破壊、男性2人、子ども1人が死亡。
13.下校途中の高校生の姉妹2人が、空爆を受け死亡。
14.いつかの警察署が再度、攻撃される。
15.イスラエルはジャーナリストおよび記者に対し自宅もしくはオフィスにとどまること、従わない場合は攻撃目標にすると公式に伝達。ガザで起きていることをメディアに報道させないためだ。
16.病院二つが標的に。ファタ病院はまだできたばかりで操業していなかったが、空から攻撃された。もう一つのほうは小さな個人経営の病院。テル・エル=ハワーのアル=ウィアム病院も標的にされた。
17.ベイト・ハヌーンの庁舎も昨晩、破壊された。
18.ラファの自治体のビルも昨晩、破壊された。
19.ラファの庁舎も昨晩、標的にされた。
20.ラファのハシャシュ地区が昨晩、二度にわたり攻撃された。いずれもミサイル2基によるもの。
2回目の着弾で周囲15軒の家々が破壊される。
21.ゼイトゥーン地区のグランドにミサイル一基、着弾。
22.ラファ国境地帯にある40個のトンネルに対し
空から攻撃、トンネルすべてを破壊。
23.ビーチ難民キャンプの警察署、完全に破壊。
24.旧エジプト・ガザ総督の邸宅も空と海からミサイル攻撃を受け完全に破壊。

続報
ガザの負傷者のための民間協会が破壊された。ガザとハーン・ユーヌスにあるアル=ファラフ慈善協会の二つの建物も破壊された。

続報2
数分前、ウンマ大学の新しい小さな校舎が1棟、攻撃を受け、破壊された。

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2008年12月29日 (月)

ガザ空爆続報 今のところ無事だが

Subject:[AML 22889] ガザより(7) 今のところ無事だが・・・
From:"OKA Mari"

==8==送信日時:2008/12/29 13:25

京都の岡です。
ガザのアブデルワーヘド教授のメール、転送します。

***********転送・転載歓迎***************

今のところ無事だが・・

私も家族も無事だが、緊張が続き疲労している。自家用発電機のトラブルのせいで、依然、電気なしの状態。2時間前、隣接するビルがヘリから小規模なロケット砲で攻撃された。標的は7階のアパート。私のアパートは4階だ。それから、通りの向かいにあるビルの5階のアパートも攻撃された。耐え難い状況だ。住民は正真正銘のパニックに襲われている!昨晩、F16型戦闘機がアル=アクサー衛星放送局を攻撃した。同局は粉々になり、周囲のビルも多くが居住不可能になってしまった!ビルの持ち主も住人たちもよそへ移らなければならない!シファー病院の向かいにある小さなモスクも粉々になり、その攻撃のせいで周りの住宅も深刻な被害を受けた。私の友人の家もその一つだ。何が起きたのか、言葉では言い表せないと?! ?[この文字化けは「彼」と思われる(寺尾記)]は
言う。彼の家は重篤な被害に見舞われた。56歳になる姉は重傷を負った!さらに英国の委任統治時代に英軍が建設した庁舎(アル=サライヤ)もやられた。標的になったのは刑務所だった。収容されているのは政治犯や一般の囚人だというのに!メディアは死者280名と報道しているが、シファー病院で医師をしている友人の一人は、死者は約500名に達し、負傷者も1000人以上にのぼるという!ラファの国境地帯でも攻撃はエスカレートしている。
トンネルを破壊するための作戦が展開されているのだ。何百人ものパレスチナ人が怒涛のようにエジプト国境に徒歩で押しよせているが、エジプト人官憲の発砲に遭って、誰もエジプト側に入れないでいる。

==9==件名:ガザより(8)
     送信日時:2008/12/29 13:26

京都の岡です。
ガザのアブデルワーヘド教授からのメール、転送します。

***** 転送・転載歓迎 *******

数分前、複数の地点を狙ってまた空襲があった。死傷者多数。
うちの窓ガラスも砕け散った。税関事務所と入国管理事務所も
先刻、破壊された。飛行機やヘリがまだ上空で作戦を継続中。

==10==件名:ガザより(9) 破壊
     送信日時:2008/12/28 11:48

京都の岡です。
ガザのアブデルワーヘド教授のメール、転送します。

***** 転送・転載歓迎 *****

破壊

F16型戦闘機がガザ最大の、公安関係のビルを破壊した。アラファトの身辺警護のためにEUが建設した一群のビルだ。
4発のミサイルを受けてビルは粉々になった。各地の警察署も攻撃され、今日、すべて破壊された。230もの地点がイスラエル軍用機の標的になっているという話だ。今日の攻撃で、子どもを含む大勢の民間人が死傷した。ラファの国境地帯ではパレスチナ人が一人射殺された。さらに発砲があり、エジプト人官憲が一人撃ち殺された。国境の状況も悲惨だ。
イスラエルによる地上攻撃もありうる!

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イスラエル大使館に抗議を!

電話は、留守電で話ができません。

せめて、はがきでガザ空爆に抗議の意思表示をしたいと思います。

駐日イスラエル大使館・総領事館
イスラエル国大使館
Embassy of Israel in Japan
〒102-0084 千代田区二番町3
電話:03-3264-0911
特命全権大使:ニッシム・ベン=シトリット 閣下
His Excellency Mr. Nissim BEN-SHETRIT

在神戸イスラエル国名誉領事館
Honorary Consulate of Israel in Kobe
〒650-0004
神戸市中央区中山手通5-2-3 扇都センタービル4階
電話:078-361-1248
名誉領事:三宗 司郎 氏
Mr. MITSUMUNE Shiro
管轄区域:近畿

在日田イスラエル国名誉領事館
Honorary Consulate of Israel in Hita
〒877-0004 大分県日田市城町2-8-5
電話:0973-23-3138、0973-23-1178
名誉領事:三苫 善八郎 氏
Mr. MITOMA Zenpachiro
管轄区域:九州

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2008年12月28日 (日)

空爆下ガザから アブデルワーヘド教授

みなさま、

京都の岡です。
空爆下のガザのアブデルワーヘド教授のメールを転送します。
同教授はガザ・アル=アズハル大学の英文学科の教授です。
電気が切れたガザで、発電機でかろうじて電力を維持しながら、世界に
向けて発信しています。

イスラエルがハマースの攻撃に対する報復としてハマースの拠点を
攻撃しているという日本の報道は偽りです。
これは、非戦闘員、民間人に対する大量虐殺です。

重慶・ゲルニカ・ドレスデン・東京大空襲、そして、ヒロシマ・ナガサキ、
同じことが2008年12月の今、起きています。

******   転送歓迎 ****************

25の建物がイスラエルに空から攻撃された。建物はすべて地上レベルに崩れ去った。死者はすでに250名に達する。負傷者は何百人にものぼるが貧弱な設備しかないガザの病院では、彼らは行き場もない。電気も来ないが、ディーゼル発電機でなんとかこれを書いている。世界にメッセージを送るために。携帯電話もすべて使用できない!

Sent: Saturday, December 27, 2008 8:03 PM
Subject: FW: <PEF> Christmas News

25 building have been hit by Israeli aircrafts. All of it have been leveled
to the ground. An estimation of 250 dead so far! Hundreds of injured find
no place in the poorly equipped hospitals of Gaza city. No electricity but
I am working on a desiel generator, to send off this message. All mobile
phones are out of work too!

Prof. Abdelwahed
Department of English
Faculty of Arts & Humanities
Al-Azhar University of Gaza

==2==件名:ガザより(2) 27日午後6時
       送信日時:2008/12/28 11:29:28

なんという光景だ。数分前、パレスチナ側のカッサーム・ロケットが飛んでいく音が聞こえた。続いて、もう一つ、そして爆発音。2発目は、パレスチナ人を標的にしていたイスラエルの機体から爆撃されたものと思われる。今、聴いたニュースによれば、イスラエルのアパッチ・ヘリが攻撃したのは、釣堀用の池のあるリクリエーション・グラウンドだという。シファー病院は、195人の遺体、570人の負傷者が同病院に運ばれていると声明を発表している。刻一刻と死傷者の数は増え続けている。これはガザ市だけの数字だ。ほかの町や村、難民キャンプからの公式の発表はない。
自宅アパートの近くで末息子がスクール・バスを待っていたところ、以前、国境警備局があったところが攻撃された。息子が立っていたところから50メートルしか離れていないところで、男性二人と少女二人が即死した!
真っ暗な夜だ。小さな発電機を動かして、ネットを通じて世界と交信している。

==3==件名:ガザよりガザより(3) 27日午後8時
       送信日時:2008/12/28 11:48

今宵、ガザの誰もが恐怖におびえている。完全な暗闇。子どもたちは
恐怖から泣いている。死者は206人。遺体はシファー病院の床の上に
横たえられている。負傷者は575名をうわまわるが、同病院の設備は
貧弱だ。病院事務局は市民に輸血を要請している。教員組合は虐殺に
抗議し3日間のストライキを決定。イスラエルの機体がガザ市東部を爆撃、大勢の人々が死傷した。犠牲者の数は増え続けている。瓦礫の
下敷きになっている人々もいる。一人の女性は二人の幼い娘と一人の
息子を亡くした。彼らは通学途中だった!

==4==件名:ガザより(3) 27日午後11時
       送信日時:2008/12/28 11:49

11:00pm。イスラエルのF16型戦闘機による、複数回にわたる
新たな爆撃。ガザでは3つのテレビ局を視聴できるが、これは電力を
なんとか確保できた場合の話だ。空爆はガザ市東部に集中。
ある女性は10人の家族を失った。生き残ったのは彼女と娘一人だけだ。
娘はメディアに向かって、何も語ることができなかった。何が起こったのか見当がつかない、と彼女は言う。町のいたるところでパニックが起きている。最悪の事態が起こるのではないかとみな、恐れている。エジプト、ヨルダン、レバノンで、この残虐な空爆に対するデモが行われた。死者数は、219以上にのぼる。
225という説もある。(アブデルワーヘド、ガザ)

Sent: Sunday, December 28, 2008 6:09 AM
Subject: RE: Gaza Crisis

==5==件名:ガザより(4) 空爆下、冷たく暗闇のなかで
         送信日時:2008/12/28 11:51

今晩、爆破のせいで窓ガラスが砕け散った家庭にとっては冷たい夜だ。ガザの封鎖のため、窓ガラスが割れても、新たなガラスは手に入らない。私が居住するビルでは、7つのアパートが、凍てつく夜をいく晩もそうした状態で過ごしている。彼らは割れた窓をなんとか毛布で覆っている。
何百軒もの家々が同じ境遇に置かれているのだ!私に言えることはそれくらいだ。他方、ハニーエ氏は地元テレビでハマースについて話をした。彼の話は、士気を高め、ハマースは屈服しないということを再確認するものだった。死者の数は210に、重傷を負った者もも200人に達した。今また、ガザの北部で新たな爆撃が!(アブデルワーヘド、ガザ)

==6==件名:ガザより(5) ガザに対するイスラエルの攻撃を
               中止させる行動を!
         送信日時:2008/12/28 11:53

今、10分のあいだに5回の空爆。標的は人口密集地域の協会や社会活動グループ。モスクもひとつやられた。もう30時間、電気が来ない。なんとか小さな発電機でこらえている。
インターネットで世界に発信するためだ。

==7==件名:ガザより6) イスラエルから脅迫電話が!!
         送信日時:2008/12/28 11:55

京都の岡です。
世界に向けてガザの状況を発信しているワーヘド教授に対し、
脅迫電話がありました。

*******************

今しがた、イスラエルから何者かが電話してきた。末息子が
応答したが、電話の主は、私が武器を所有しているなら、
住まいを攻撃すると脅しをかけてきた。
(アブデルワーヘド、ガザ)

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呼び出し状 辺野古浜通信

■高江の住民に裁判所から呼び出し状 (辺野古浜通信)

昨日の、「ヘリパッドいらない」住民の会が出した声明より
「12月16日に、国は突然「通行妨害仮処分命令申し立て事件」を裁判所におこして、安次嶺現達他14名の呼び出し状を送付してきました。
審尋期日は2009年1月27日となっています。15名の中には8歳の子供も含まれています。
多くの人が関わっているこの運動で、わずか160人の小さな高江集落の十数人を裁判にかけて、この運動をつぶそうという国のねらいは明白です。」

ただ静かに暮らしたいという当たりまえの訴え、非暴力の座り込みをしている住民たちのささやかな願い、守られるべき幼子の心の平穏が、ヘリの爆音に遮られ、国によって蹂躙しようとしています。

高江のブログで詳細をご覧ください。
http://takae.ti-da.net/
声明全文と琉球新報記事リンクは下記に掲載しました。
http://henoko.ti-da.net/e2307507.html

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2008年12月27日 (土)

お父さんに逢ってきました 高知白バイ事件

みなさんただいま。
昨日、お父さんに逢ってきましたよぉ。

この日、私とお母さんは、新聞配達から帰ってきてすぐ家を出られるように、朝3時に起きて準備万端にして新聞配達に出かけました。この時期本当に風が冷たく、辛いものですがお父さんに会えると思うと、それも辛いものではなかったです。

配達から帰ってきて、7時に家を出て7:29に高知までの特急に乗り、それからバスで舞子に行き、
弟と合流してお父さんの元へ向かいました。道中はお父さんと会った時に話す内容と、頻繁に電話で近況報告はしているけど最近の話などして、弟に会えるのも本当にうれしいものでした。

刑務所につきいつものように面会用紙に記入し、待合室に入ると前回来た時に壁に掛けられていた、
面会について詳しく書いている物と新たに詳しく増えており、ノートに書き写しきれませんでした。

内容は、面会できる方は、親族と面会人登録されてる方、受刑者の更生保護に関係のある人など難しい文面がずらずら書かれていました。

この日はそんなに混んではなく、待ち時間も20分ほどでした。
弟は初めて面会な為、緊張しているようにも見えました。

面会室が放送され部屋へ入ると、いつもは刑務官の方と一緒に入ってくるのに、この日はお父さんだけが入ってきて、「今日刑務官の人は?」と聞くと「ほんまや、知らんぞ」と言われあまりに気にしていないお父さんに私たちは「お父さんらしいなぁ」と思い笑ってしまいました。
刑務官の方もいないので家族だけの空間で、気にせずたくさん話が出来ました。

お父さんは「また手紙にも書いちゅうけど、高知刑務所にいたときのような生活に戻ったき安心していいよ。こっちは大丈夫やき。6:30に起きて、運動も15分間歩かしてくれて100歩は歩きゆう、血を通わさないかんきね。お風呂も週2回で、あとは本読んだり手紙書いたりできる。応援してくれてる人たちからの手紙も何通か届いてきてる」と嬉しそうに話してくれ、喜ばれていました。
お父さんが月に出せる手紙は、人数が決まっており4通だそうです。

お父さんは、毎日日記をつけているそうで、その中に私たち家族の朝から寝るまでの一日を想像したものも書いていると話していました。離れていても一緒に生活しているような気分になれるという思いからでしょう。何とも言えない気持ちになり、お父さんの気持ちを思うと、胸が締め付けられるような気持ちになりました。

私も一番報告したかった免許証を見せると、「やったな!」と喜んでくれて嬉しかったです。
面会時間は10分ほどで、刑務官の方が扉を開いて呼びに来られお父さんに「また来るね!」と言い
部屋を出ました。

お父さんはこの間より顔を見ると少しふっくらしたように感じ言うと「そうじゃお、動く事がないきね」
と言われそんな元気な表情を見ると、本当に安心しました。

お父さんと、私たち家族に励ましのお手紙を送ってくださったみなさま、本当に毎日読まして頂き
「遠いところから応援している者がいる事忘れないで、頑張ってください!」とほとんどの方が書いており本当に心強くいつも励まされています。
特別何かをしなくてもこういう励ましの言葉にどれだけ私たちは救われているか・・。
本当にいつもありがとうございます。
これからも応援よろしくお願いします!!

「雑草魂」より転載

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2008年12月25日 (木)

大月町 「土佐高知の雑記帳」

ブログに書いた記事を以下、再掲載します。
http://jcphata.blog26.fc2.com/blog-entry-1356.html
---------------
大月町の「低レベル放射性廃棄物処分場」問題をめぐる続報を書く。
13日に「相談会」がもたれ、25名を越える人たちが集まった。
陳情が出された経緯や、議会での動き、低レベル放射性廃棄物について報告があり、意見交換をもった。

議会では6月にも陳情が出されようとしていたが、
このときは議会運営委員会で不受理になった。
背景にはかつて「高レベル放射性廃棄物処分場」反対の意見書決議のときに
賛同署名をしてくれた議員の力があったことは言うまでもない。
(このとき署名をしなかったのは、九月の選挙に出なかったY議員と
現議長の市原泰氏と現議運委員長の谷守男氏の三人である)

9月の町議選挙を経て、12月議会に陳情が出されたが、
このときは議運が受理し、多数決で委員会付託を決めた。
そして11日の本会議で、4対7で産業建設常任委員会付託になった。

通常、常任委員会は次の議会までには
必要な調査研究を行って答申するのがルールだから、
3月議会に報告が出されることになる。

産業建設常任委員会の構成は次の通り(敬称略)。
委員長  長山誠久
副委員長 小松重富
委員   高野真司
     山本梅市
     谷 守男
     米島輝明

ところで、昨日の「高知新聞」の報道によると
土佐清水市議会では、こうした大月町の動きに対して
反対決議案を提案することを
議院運営委員会で全員一致決めたという。
19日の最終日に採択されるはずだから、
さすが機敏な対応だといえる。

今後も周辺自治体でこうした動きが広がることは間違いない。

この「低レベル放射性廃棄物処分場」。
1平方キロメートルの敷地に、
50年くらいで無害化されるという廃棄物は、
深さ数メートルの溝を掘って、
そこに廃棄物を埋めるトレンチ方式、

300年たたないと無害化しないとされる廃棄物は、
コンクリート製のプールのようなものを作って、
そこに廃棄物を埋めてコンクリート埋設する
コンクリートピット方式の2種類ある。

文部科学省が想定しているスケジュールによれば、
処分場建設に10年、
その後、50年かけて60万本のドラム缶の廃棄物を埋め、
最終的に覆土して管理するというものだ。

50年かけて60万本。
毎日運んで200リットルドラム缶32本の勘定となる。
どこに作られるか、
これで察しはつくというものだ。

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2008年12月21日 (日)

ガザ 国連人権特別調査者

国連人権特別調査者は、イスラエルによるガザ封鎖は国際人道法に対する重大な侵害と表明
2008年12月10日
Aljazeera原文

国連人権特別調査者は、イスラエルによるガザ封鎖は国際人道法に対する重大な侵害であると述べた。

ABCが報じたところによると、調査者リチャード・フォーク教授は、イスラエルがガザへの搬入を認めている食料では、飢餓と病を避けるにはギリギリであると述べた。

フォークは、イスラエルが続けるガザ封鎖は「徹底的な包囲攻撃」であるとし、イスラエル政府によるパレスチナ人への集団的懲罰は人道に対する罪に相当すると述べた。

国連報告者フォーク教授はさらに、国際刑事裁判所(ICC)に対し、国際刑事法を頻繁に侵害している罪でイスラエル当局を提訴するよう助言した。

2007年6月、イスラエルがガザ沿岸を封鎖して以来、ガザは人道的危機に直面している。

イスラエル政府がガザ地区唯一の発電所への燃料供給を停止したため、ガザでは推定70パーセントが長期に渡る停電を経験している。病院は、救命装置を止めないために自家発電機に頼らなくてはならなくなっている。

ガザ地区のパレスチナ人150万人以上が、現在、食料と医薬品を含む生活必需品の不足に苦しんでいる。ガザ地区は広範にわたる大停電に直面しており、何百人もの患者の命が危ぶまれている。

フォーク教授の声明に対してイスラエルは今のところコメントを差し控えている。イスラエル政府は以前、国連報告者の発表を否定し、無礼なものであると述べたことがある。

MP/MMN

■ パレスチナ支援に関わるNGO

日本国際ボランティアセンター、パレスチナ子どものキャンペーンなどがあります。パレスチナ関係の情報は、パレスチナ情報センター、P-navi infoをご覧下さい。

パレスチナ子どものキャンペーンが、ガザの封鎖解除を求める署名を12月1日から始めました。ガザの封鎖解除をイスラエル政府に求めるよう日本政府に働きかけるものです。署名用紙のダウンロードを含め、案内は、パレスチナ子どものキャンペーン・ガザの封鎖解除を求める署名にご協力くださいをご覧下さい。

「益岡賢のページ」より転載

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2008年12月20日 (土)

断末魔のガザ

誰か聞いているのだろうか?
断末魔の状態に置かれたガザ
2008年11月28-30日
ソニア・カルカル
CounterPunch原文

この21世紀に、別の民族の基本的人権----食料・水・住まい・安全そして尊厳への権利----を否定する政府とは、いったいどのような政府だろう。

自分の気に入らない政府を選出したからといって、民主的な選挙を行った民族に過酷な制裁を無理やり加える政府とは、いったいどのようなものだろう。

150万人が暮らす人口過密の地域を封鎖し、許可なしでは誰一人出入りできないようにし、漁師に自分の漁場で漁をすることを禁じ、飢えに苦しむ人々に世界の食料援助が届かないようにする政府とは、いったいどのようなものだろう。

燃料と水、電気を遮断したうえで、人々の頭上に爆弾と弾丸を雨のように浴びせる政府とは、いったいどのようなものだろう。

答え:品位のある政府ならば決してそんなことはしない。

それにもかかわらず、イスラエルでは次々と政権の座につく政府がいずれも、自分たちは他の国々よりも優れた第一世界の民主主義国として認められ賞賛されるべきだと主張してきた。国際法を嘲弄し、人権を侵害し、またイスラエル指導者たちは犯罪と汚職に手を染めてきたにもかかわらず。さらにひどいことに、世界は、歴代のイスラエル政権を黙認するばかりか来賓として歓迎してきた。

誰もが、この事態を前に、我らが崇高な独立宣言、人権宣言、倫理、道徳、宗教的信念、市民的自由、法の支配といった理念を改めて考え直すべきであろう。これらすべては単なる見せかけなのか、それとも何か実質的な意味を持つのか? これらは一部の人だけに適用されるのか、あらゆる人々に適用されるのか?

イスラエル大統領シモン・ペレスは、イスラエルの攻撃的な政策と計画を推進したイスラエル指導者の一人だが、英国大統領から爵位を授けられ、また、オックスフォード大学ベーリアル・カレッジは彼の名を冠した一連の講義を設けて彼の栄誉を讃える予定である。まったく疑わしい栄光。というのもこの人物は、1948年の戦争で75万人のパレスチナ人を故国から強制的に追放した人物なのだから。

今日、私たちはガザが、誰もが二度と目にすることはないだろうと考えていたようなゲットーと化しているのを目にしている。この点は、すでに今年の早い時期にイスラエルの国防副大臣マタン・ヴィルナイが、ガザのパレスチナ人に「より大規模なホロコースト(ショアー)」を加えると脅したとき、想起されていたものである。その後、彼は、誰にとってもよく知られている感情的含意を持つこの表現を単に「大きな不幸」の意味で使ったのだと言い逃れを試みた。

ガザに暮らすパレスチナの人々の上に降りかかる緩慢な死は、まず、イスラエルやアラブの病院で緊急治療を受ける必要がありながらガザから出ることを禁じられた重症患者400人を最初の標的とした。また、300種類の医薬品がひどく足りないために、病院で治療を拒否し家に送り返されている患者は数千人にのぼる。

ガザの病院は医薬品も設備もずいぶん前から手に入らないため、ようやくわずかな供給がガザに到達しても、パレスチナの人々の日々の需要最低限をすら満たすことができない状況になっている。同様に、ガザに運ばれるエネルギー燃料は、発電所を1日動かすのにようやく足りるか足りないかといった程度でしかない。

この、断片的にわずかな援助を与える政策は、イスラエル首相補佐ドヴ・ワイスグラスが2006年2月に唱えたものだった。彼は「パレスチナ人にちょっとダイエットさせようというわけだ。ただし、餓死しない程度に」と述べている。

この悪質な政策により、人々は生存に必要な基本食料を奪われたため、栄養失調が増大している。燃料と電力が途切れたために製粉所が操業停止を余儀なくされただけでなく、小麦の提供もまったく途絶えた。ガザで営業しているパン屋72軒のうち、29軒はパン焼きを完全に停止し、残りのパン屋もパンを焼けなくなる見込みである。このことは、あらゆる食べ物の中でも最も基本的なパンさえ、飢えた人々の口には入らなくなることを意味する。

赤十字の報告は、イスラエルによるガザ包囲の影響を「破滅的」と表現している。人口の70%が食料不足に苦しんでおり、また、11月4日以来、ガザの悲惨な状態にあるキャンプに暮らす75万人の難民に対する食料援助配布が中断しているため、それに頼るしかなかったパレスチナ人たちはいっそうひどい状況に追いやられている。

国連も、アムネスティ・インターナショナルも、ヒューマンライツ・ウォッチも、イスラエルのガザ封鎖を「残忍なもの」と呼んでいる。ジミー・カーター米元大統領は、躊躇することなく、この状況を「悪辣な残虐行為」であり戦争犯罪を構成すると述べている。

英国では、オックスファムの代表バーバラ・ストッキングが、イスラエルとパレスチナを最近訪問した折にガザの「絶望的人道状況」に言及しなかったとしてデイヴィッド・ミリバンド外相を強く非難している。

しかしながら、イスラエルの戦略は綻びつつあるかも知れない。

イスラエルによるガザ封鎖があまりに過酷なため、ニューヨーク・タイムズ紙を含む世界最大のメディア諸組織が、自社のジャーナリストさえガザに入ることを禁じられたことに憤りを表明し、書面でイスラエル首相エフード・オルメルトに抗議した。

キリスト教指導者たちもやはりガザ行きを禁じられている。先週イスラエルは、イスラエルの教皇たるフランコ大司教がクリスマスを前にキリスト降臨の始まりを祝福するミサの実行を阻止された。

一方、イスラエルが占領しているヨルダン川西岸では、イスラエル首相エフード・バラックが、和平プロセス合意をあからさまに無視して不法な入植地を数百箇所に建設する許可を与えた。政権が終わるまでに解決策を見つけようとしている米国政府はこれによりさらなるジレンマを抱えることになった。

真に驚くべきなのは、これらすべてを前に世界が沈黙していることである。イスラエルにあたうる限りの名誉を与え理解を示し、それによってパレスチナ社会の破戒を入念に行ってきたイスラエルの歴史的不名誉を糊塗しようとするのは、途方もなく不道徳である。

ソニア・カルカルは「パレスチナのための女性たち」の創設者で代表、またオーストラリアのメルボルンで「パレスチナのためのオーストラリア人」の創設に加わり、幹部を務めている。 http://www.australiansforpalestine.comを編集しているほか、様々な場所でパレスチナに関する記事を寄稿している。

メールはsonjakarkar attoma-ku womenforpalestine dot org

「益岡賢のページ」より転載

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2008年12月18日 (木)

県警の公式回答 高知白バイ事件

高知県警の公式回答 高知白バイ事件 問い合わせに対する高知県警の公式回答2008年12月12日(Fri)
未分類テレ朝で12月1日に放送されて以来、かなりの数の苦情や問い合わせが高知県警にいったことだろうと推察する。

そんな中で 県警に直接電話した方の話がある。(掲載許可頂きました)
(以下、御本人談:主旨を変えない程度に文面を多少要約しています)

■まず高知県警監察課へ電話をいれると、詳しい担当者と称する人が応対してくれました。

 これがその時の警察の返答です。

①子供達と校長の証言は嘘である。
②スリップ痕はあの微低速でも状況によって付くのだ。
③ハの字型のスリップ痕は警察側は撮ってない、報道や
  周りがでっちあげている。
④補足:ただ白バイ側にも少なからず過失はある。

一般道での高速走行訓練についての質問には

地元の方々の証言は違反車を追跡中で測定前なので
赤色灯は点けていない場合に見たのでは?
あそこは事故も多いので厳しく取り締まりをしてるだけ。
・・・・と言ってましたね。 どこまでマヌケなのか… 
みなさんも高知県警、監察課に問い合わせてみましょう。
別に怒られはしませんし質問には答えてくれます。
日中しかいませんけど。
夜間にかけた時は地域課の方が当直で事件の写真すら見たこともないと
答えてました。        唖然・・・

以上のようなことを自信満々で答えていました。
                                        (以上御本人談)

御覧のように、高知県警はかなり問題のある発言を不特定多数の人にしているようですな。

「高知に未来はあるのか?」より転載

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獄中からの手紙 JANJAN小倉文三

高知白バイ事件・獄中からの手紙』

http://www.news.janjan.jp/living/0812/0812153537/1.php

小倉文三記者が、JANJANに、片岡晴彦さんの手紙や家族の近況を載せています。

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2008年12月15日 (月)

池住義憲 その1

<2008年12月メール通信 転載・転送歓迎>

                    2008年12月7日
                         池住義憲

 「12月メール通信」をお送りします。今回は、去る11月29日(土)、立
教大学大学院キリスト教学研究科開設記念講演会で講演した内容をベースにして
若干、削除・加筆したものです。参加された方々から文章化の要望を受けて書き
まとめました。ご笑読ください。

 長文ですので、3回に分けて送信します。今回(第一回)は、「1.グローバ
リゼーションについて」。次回以降の内容は次の通りです。書き起こし次第、順
次、送信します(いずれも12月中に送信予定)。

 2.グローバリゼーションへの対抗軸としての『平和的生存権』
 3.NGO活動と『平和的生存権』~NGOを見直す新たな視点
 4.これからの平和教育、人権教育、開発教育

                             以上

-------------------------------------------
「グローバリゼーション」vs「平和的生存権」
~これからの平和教育、人権教育、開発教育で
                 欠かせない視点を考える~

                    2008年12月7日
                         <2008年12月メール通信 転載・転送歓迎>

                    2008年12月7日
                         池住義憲

 「12月メール通信」をお送りします。今回は、去る11月29日(土)、立
教大学大学院キリスト教学研究科開設記念講演会で講演した内容をベースにして
若干、削除・加筆したものです。参加された方々から文章化の要望を受けて書き
まとめました。ご笑読ください。

 長文ですので、3回に分けて送信します。今回(第一回)は、「1.グローバ
リゼーションについて」。次回以降の内容は次の通りです。書き起こし次第、順
次、送信します(いずれも12月中に送信予定)。

 2.グローバリゼーションへの対抗軸としての『平和的生存権』
 3.NGO活動と『平和的生存権』~NGOを見直す新たな視点
 4.これからの平和教育、人権教育、開発教育

                             以上

-------------------------------------------
「グローバリゼーション」vs「平和的生存権」
~これからの平和教育、人権教育、開発教育で
                 欠かせない視点を考える~

                    2008年12月7日
                         池住義憲

1.グローバリゼーションについて

●いま何が起こっているか

 アメリカ発のサブプライムローン問題に端を発して、世界はいま、金融危機に
直面している。経営危機、経営破綻、倒産、解雇、大量失業、不況、国内および
各国間での格差拡大など…。アメリカがクシャミすれば世界が風邪をひく。そん
な現象だ。

 実態経済とは別のところで巨額な投機マネーが瞬時に世界を駆け巡る。それが
株価や為替相場に影響を与え、各国経済に悪影響を及ぼす。世界経済は、今や巨
大なカジノの賭博場(カジノ資本主義)と化している。巨額投機マネーの瞬時流
入・流出は、国際的な食料価格の高騰など人々の生活といのちを直撃している。

●グローバリゼーションをどうみるか

 グローバリゼーションとは何か。簡単にいうと、モノ(商品)、カネ(金融・投
資)、ヒト(労働者)、情報・技術・サービスが国境を越えて地球規模で自由に
行き来すること。国際的移動の量的な拡大、市場経済の世界的な拡大だ。
 地球規模での自由な行き来をより可能にするため、国際的移動を制限する関税
や輸入禁止、輸出入制限などの障壁を取り除く。各国をすべて均等に、 “自由”
にする。市場経済にすべてを委ねる。市場経済は万能だからと信じて…。グロー
バリゼーションとは、自由市場経済化だ。国の管理・介入をやめ、可能な限り民
営化していく。

 例えて言うならば、グローバリゼーションは「カール・ルイスと幼稚園児の100
m走!」のようなものだ。スタートラインでの差は、ない。すべて“等しい”条
件で競争する。どちらが勝つかは明らか。そう、弱肉強食、優勝劣敗の世界だ。
このルールは、強者の公正・平等観、強者の視点に基づいて設定される。この点
から、グローバリゼーションはアメリカ以外のあらゆる国を弱体化させる動き、
と解釈することができる。

●グローバリゼーションは何処からきたか

 今日のグローバリゼーションは、1929年の大恐慌とそれに続く1930年代の大不
況に端を発する。当時、各国は一斉に自国経済を守るため、関税の引き上げや規
制強化など、保護貿易政策をとった。日本やドイツなど資源の乏しい国は、他国
侵略を目論んで軍拡化、全体主義化していく。アメリカ・イギリス・フランスも
同様に国内生産の保護貿易政策をとる。列強諸国は、当時の植民地を抱え込んだ
ブロック経済体制を敷く。こうした動きが第二次世界大戦を引き起こす大きな要
因となった。

 大戦終結1年前の1944年7月、連合国首脳は米・ニューハンプシャー州ブレント
ンウッズに集まる。そこで戦後の世界経済体制を議論するため、連合国通貨金融
会議を開催する。連合国は、通貨と金融安定のために「国際通貨基金(IMF)
」を設立。米ドルを基軸通貨とし、固定相場制で戦後の通貨金融体制を決める。
同時に、貿易の振興と発展途上国の復興と経済発展のために、「国際復興開発銀
行(IBRD、通称:世界銀行)」を設立。この二つの国際機関を軸として国際
貿易の自由化と経済成長を目指す国際通貨・金融・貿易システムが、「ブレトン
ウッズ体制(IMF体制)」と呼ばれるものだ。

 数年後には、関税や輸出入制限などの障壁を撤廃して貿易を自由化するため、
ブレトンウッズ体制の枠組みとして「関税と貿易に関する一般協定(GATT)
」が締結される。以後45年間にわたって、関税の引き下げなど貿易の自由化を進
める。世界は保護貿易から自由貿易へと方向を変える。

 ブレトンウッズ体制は1971年のニクソンショックを機に崩壊する。米国経済が
ヴェトナム戦争などで財政赤字拡大となり、大幅な貿易赤字が膨らむ。ニクソン
大統領(当時)は、それまでの金とドルとの交換を前提とした固定為替相場制(
ブレントンウッズ通貨体制)から変動為替相場制に移行することを宣言。自国通
貨のドルを防衛するために。そして1973年以降、世界経済は市場にすべてを委ね
る自由市場経済へと突き進んでいく。

 世界的規模の自由市場経済化の動きは、1995年、GATTを引き継ぐ形で誕生
した「世界貿易機関(WTO)」によって促進される。GATTは工業製品や農
産物等が対象だったが、WTOではそれに加えてサービス分野や金融・通信・知
的所有権・安全基準などほぼあらゆる分野を対象とする。ねらいはただ一点、世
界貿易を完全自由化すること。そのため、あらゆる分野、あらゆる活動に競争原
理を適用する。以上が今日のグローバリゼーションが生じた経緯だ。

●近年の特徴

 近年におけるグローバリゼーションの特徴のひとつは、生産拠点を海外に移転
する動きだ。アウトソーシングまたは外部委託。国際競争が激しくなる中で、企
業は生産拠点(工場)をコストの安い国外に移す。同時に、企業およびその関連
金融機関は、工場移転先国の製造会社株や資産を所有する。IT技術をつかった
様々な金融派生商品(デリバティブ)も使う。このようにして工場移転先国の製
造業に支配力を及ぼし、売上をみずからの利益にすることを目論む。こうして国
際的な所有関係、従属関係が構築される。

 近年、企業は社会貢献や国際貢献(フィランソロピィーおよびCSR)を重視
する姿勢を示している。しかし基本的に企業がよって立っている第一義的原則は
、当然のことながら利益・利潤確保優先だ。そのため、対費用効果(効率主義)
を最重視する。“Low Cost, High Price!” “Profits than People!”だ。製
薬会社でいえば “Patent, not Patient!”となる。「経済のための人々(People
for the Economy)
」か「人々のための経済(Economy for the People)」か、が問われている。

●価値観の世界同質化という問題

 もうひとつ重要なことがある。それは、文化的「価値観」についてだ。マクド
ナルド社やトヨタ社など巨大企業は、生産と販売の両面で世界各国にアウトソー
シングしている。それにより、食文化やカーライフなど人々の生活や価値観に影
響を及ぼす。これを「マクドナリゼーション(MacDonalization)」「トヨタナイ
ゼーション(TOYOTAnization)」などと呼ぶ人がいる。

 プラスの面もある。便利さや安価、効率の良さ、多文化食品の享受などだ。し
かし、マイナスの面により注視する必要がある。特定の単一製品・システムは、
特定の制度・価値観・文化を「優れたもの」と位置づけ、それまで蓄積してきた
地域固有の「優れた」伝統・文化・価値観を否定し、崩壊させてしまうことが起
こる。世界の共通化・同一化現象、または世界の同質化現象だ。強者・強国が持
っている基準や文化・価値観が、グローバル・スタンダードとなる。

●グローバリゼーションと「戦争」

 戦争は、最大規模の経済活動だ。石油産業、軍需産業、IT産業、武器産業など
多産業が複合的に絡み合い、組み合わさっている。戦争は、最大の消費、最大の
経済需要を産み出す。戦争の目的は、資源、市場、支配、この三つの確保と拡大
だ。これが狙いだ。

 戦争は、グローバリゼーションと密接に連動している。いや、戦争こそグロー
バリゼーションをうまく利用し、その恩恵を受けている。グローバリゼーション
は経済分野だけにとどまらない。政治軍事分野でも起きている。“911事件”
(2001年9月)以降、ブッシュ米大統領が世界に発信した“対テロ戦争”価値観が
それだ。今や世界はこの価値観・世界観が標準(スタンダード)となって動いて
いる。「テロリスト側につくか、我々の側につくか」という単純な二元論である
価値観・世界観で世界を二分し、“対テロ戦争(アフガン戦争、イラク戦争)”
は正義の戦争との世界共通化、世界同質化を目論む。

 軍事拠点をアウトソーシングし、可能な限り、戦争の民営化をすすめる。傭兵
派遣専門であるブラックウォーター社は、現在、約 25,000~48,000人の民間軍事
会社関係者をイラクに派遣・駐在させている。そのほかにも、ハリバートン社、
べクテル社、カーライル・グループなどがある。これらはいずれもブッシュ政権
と強い繋がりを持つ米国の巨大企業だ。彼らは、本来米軍自身がやっていた戦地
での兵舎建設、兵士への食事供給などを委託されて行う。米大使館職員やイラク
政府高官を警護するだけでなく、米軍の軍事作戦にも参加する。正規の軍人では
ないので戦死者数には数えられていない。イラク戦争は、歴史上、最も「民営化
」された戦争だ。

 グローバリゼーションの柱である自由市場主義政策は、イラク戦争に大々的に
導入された。2003年5月~2004年6月の間、米軍主導のイラク暫定行政当局(CPA)
が発した命令を見ればよくわかる。そこには、関税・輸入税・ライセンス料など
の撤廃、外国企業のイラク国内法の適用除外、イラク国有企業200社を民営化、外
資のイラク企業100%所有承認、外国企業の得た利潤を100%国外送金可、銀行に
外資50%参入可、外国企業に40年間の営業権を与える、など枚挙にいとまがない

(つづく)

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2008年12月13日 (土)

週刊現代 「田母神」その4 天木直人

田母神氏もまた米国の手のひらの上で踊らされる一人でしかない

 田母神氏は核武装論者である。彼は言う。

 「・・・日本が自立した国になるのにもっとも有効な手段は、日本が核武装することです。現実の国際政治では、核兵器の非保有国は、保有国の意思に対して、最終的には従属せざるを得ません。このため、日本が従属させられる立場から脱却するには、自ら核武装する道を選ぶのが一番早道なわけです・・・」

 私は対米自立論者ではあるが、軍事力を強化して自主防衛を図るという田母神氏らの考えをとらない。

 憲法9条こそ日本がとりうる最強の自立した安全保障政策であると考える。

 しかし、私がもし武力による自主防衛論者であれば、核武装まで行かなければ自主防衛はおぼつかない、とする田母神氏の考えに賛同する。

 軍事力で自国を守ろうとするのなら、誰にも負けない軍事力を持たなければ国を守れないからだ。

 そして今の軍事技術においては核兵器が最強の軍事力である。

 軍事力強化の行きつく先は核武装である。

 ところが日本が核武装することを米国は決して認めない。

 米国は、その言葉とは裏腹に、今でも日本を信用していない。

 その日本が核兵器を持つ事を米国は決して容認しない。

 その事を知っている田母神氏は、だから米国と対立してまで日本が独自の核兵器を持つべきだ、とは決して言わない。

 そのかわり、アメリカの核兵器をいざという時に使わせてもらう形で核武装すればいいと、次のように語っている。

 「・・・現実問題として日本はNPT(核不拡散条約)に加盟しているので、すぐに核武装というのは難しい。となれば同盟国であるアメリカの核兵器を有事に確実に使えるものにしておくことが、次善の策になります・・・つまりNATOの一角であるドイツ、イタリア、ベルギー、オランダ、トルコの5カ国が行なっている核分担システムの導入です・・・これにより日本が直接核武装しなくても、核兵器を保有したのと同等の効果が生まれるのです・・・」

 何の事はない。これでは米国従属から脱却する事などできない。米国がその核を日本の自由に使わせてくれるはずはない。

 結局のところ田母神氏も米国には逆らえないのだ。米国の手のひらの上で踊らされているのだ。威勢のいい事を言ってみても田母神氏の限界はまさしくここにある。

 米国から軍事的に自立できる唯一の方策は、憲法9条を日本の安全保障政策とすることだ。

 米国が日本に押し付けた憲法9条を逆手にとって、日本は憲法9条で自らを守る、だから米軍基地も要らない。米国の高額な武器なども要らない。日米安保条約ももはや不要である。そう、世界が見ている前で、宣言することである。

 日本が核武装することには米国は反対する。

 しかし、米国は、日本国民の前で、世界の前で、憲法9条に反対する事は決してできない。

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2008年12月11日 (木)

週刊現代 「田母神」その3 天木直人

対米交渉をアメリカの好き勝手にさせない方法

 私が週刊現代に掲載されている田母神発言の中でもっとも注目したのは次の言葉である。

 これは私がいつも声高に主張してきた事と完全に一致している。

 「・・・米軍基地の縮小の問題に関しても、既得権益を持つアメリカに対して、日本は何も言えないでいます。日本政府が毎年、米軍に出している2000億円以上の、いわゆる『思いやり予算』も、自衛隊に回せたらどれだけいいかと思いますが、それも言い出せない。沖縄の米海兵隊がグアムに移転すると決まれば、その移転に日本は多額のカネを払う・・・オバマ政権はアフガニスタン問題に熱心なので、今度は自衛隊がイラクより格段に危険なアフガニスタンに派遣させられる可能性もあります・・・
 対米交渉を、アメリカの好き勝手にさせない方法が、一つだけあります。それは、交渉の中身を日本側がどんどんオープンにすることです。そうすれば日本の世論は『おかしいではないか』と反発する。国民が反発すれば、日本政府も一から十までアメリカの言いなりにはできません・・・」

 ここまで核心をついた言葉が政府関係者から出た事ははじめてではないか。

 国民が声をあげれば日本政府はそれを無視できない。

 そして、実を言うと、国民の声を無視できないのは日本政府だけではない。

 米国が一番気にするのは、その国の国民の世論なのだ。

 世論が反米になった時、米国はそれに勝つ事はできない。

 それは歴史が証明している。

 今日でもその実例を我々は世界中で見てきている。

 米国の言いなりになって国民を裏切ってきた政権や指導者は、一時的にその権力を振りかざす事は出来ても、最後は必ず悲劇的な末路に終わってしまうのだ。

 国民の声を背景に外交交渉をしてはじめて、政府はいかなる国に対しても力強い外交を展開できる。

 それは当たり前の事だ。

 その当たり前の事に背を向けて、国民に隠れて、国民に嘘をついてまで、対米追従外交を行なってきたからこそ、日本外交がここまで行き詰まってしまったのだ。

 対米交渉をアメリカの好き勝手にさせない唯一の方法、それは交渉の中身をどんどんと国民にオープンにして交渉することだ、とする田母神氏の主張に、私は全面的に賛同するのである。

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収監

対米交渉をアメリカの好き勝手にさせない方法

 私が週刊現代に掲載されている田母神発言の中でもっとも注目したのは次の言葉である。

 これは私がいつも声高に主張してきた事と完全に一致している。

 「・・・米軍基地の縮小の問題に関しても、既得権益を持つアメリカに対して、日本は何も言えないでいます。日本政府が毎年、米軍に出している2000億円以上の、いわゆる『思いやり予算』も、自衛隊に回せたらどれだけいいかと思いますが、それも言い出せない。沖縄の米海兵隊がグアムに移転すると決まれば、その移転に日本は多額のカネを払う・・・オバマ政権はアフガニスタン問題に熱心なので、今度は自衛隊がイラクより格段に危険なアフガニスタンに派遣させられる可能性もあります・・・
 対米交渉を、アメリカの好き勝手にさせない方法が、一つだけあります。それは、交渉の中身を日本側がどんどんオープンにすることです。そうすれば日本の世論は『おかしいではないか』と反発する。国民が反発すれば、日本政府も一から十までアメリカの言いなりにはできません・・・」

 ここまで核心をついた言葉が政府関係者から出た事ははじめてではないか。

 国民が声をあげれば日本政府はそれを無視できない。

 そして、実を言うと、国民の声を無視できないのは日本政府だけではない。

 米国が一番気にするのは、その国の国民の世論なのだ。

 世論が反米になった時、米国はそれに勝つ事はできない。

 それは歴史が証明している。

 今日でもその実例を我々は世界中で見てきている。

 米国の言いなりになって国民を裏切ってきた政権や指導者は、一時的にその権力を振りかざす事は出来ても、最後は必ず悲劇的な末路に終わってしまうのだ。

 国民の声を背景に外交交渉をしてはじめて、政府はいかなる国に対しても力強い外交を展開できる。

 それは当たり前の事だ。

 その当たり前の事に背を向けて、国民に隠れて、国民に嘘をついてまで、対米追従外交を行なってきたからこそ、日本外交がここまで行き詰まってしまったのだ。

 対米交渉をアメリカの好き勝手にさせない唯一の方法、それは交渉の中身をどんどんと国民にオープンにして交渉することだ、とする田母神氏の主張に、私は全面的に賛同するのである。

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2008年12月 9日 (火)

週刊現代 「田母神」その2 天木直人

2回目は田母神発言が日米同盟に及ぼす影響について書く。

 日本政府、外務省にとって、田母神発言の一番都合が悪い点は、決して対中関係を悪化させることではない。

 田母神発言を放置すれば、最後は必ず日米同盟関係にその影響が及ぶという危険性である。

 そして日米同盟関係は、政府、官僚はもとより、体制側につく有識者、日米経済関係を重視する財界、さらには愛国主義者、右翼さえも、決して反対できない絶対価値である。

 私が、田母神発言がこれ以上広がらないと思う理由がここにある。最後は政府サイドから押し込まれてしまうのだ。

 なぜ都合が悪いのか。それはもちろん、田母神発言が東京裁判を否定するものであるからだ。米国の日本占領政策を批判するものであるからだ。

 より深刻な事は、田母神氏が日米軍事同盟の欺瞞性を喝破しているからだ。

 私は「日米軍事同盟は、平和国家日本の将来にとって発展的に解消されなくてはならない」と誰よりも強く主張してきた。

 だから、私にとっては、田母神発言の騒動が大きくなることを実は歓迎している。

 「何を言っても、何をしても、日本政府は我々のいう事を聞く」と高をくくっている米国政府に、「ついに日本人もこんな事を言い出すようになったか。気づいてきたか」と緊張感を与えるだけでも意味があると思っている。

 とりわけ、週刊現代の述べられた田母神氏の次の言葉は、注目すべきである。私が常日頃強調してきた言葉だ。それを元制服のトップが語る事の衝撃は大きい。

 「・・・敗戦国の日本は、戦後63年を経た今でも、戦勝国のアメリカの意向に添って動かされています。その典型例が国防です。日本の防衛は、冷戦終結から十数年を経ても、アメリカが担っています。日本各地に米軍基地が点在し、在日米軍が駐留している・・・(しかし)アメリカはあくまでも自国の国益に基づいて行動する事を忘れてはなりません。たとえば日本を守るよりも中国と組むことのほうが国益になると判断すれば、日本は一夜にして見捨てられるでしょう。
    実際、私はこの夏に訪米した際、米軍の高官に『尖閣諸島問題で日中が激突したらアメリカは同盟国として中国を攻撃してくれるのか』と質しました。すると案の定、曖昧にごまかされました・・・」

 この発言こそ米国がもっとも嫌がる発言である。政府も、外務省も、有識者も、みなわかっていながらこの言葉を決して口に出す事はない。

 おまけに田母神氏は、自衛隊の装備が米国から法外な値段で買わされていると次のような暴露発言までしている。元制服の幹部の言葉である。国会で追及ものである。

 「・・・私は身をもって体験しましたが、正直言ってかなり大掛かりにボラれています。同機種でも他国より高く買わされている可能性もあります。換言すれば、日本国民の血税が不当にアメリカに吸い上げられているのです・・・」

 田母神氏はさらに続ける。「米軍の撤退がなければ日本は真の独立国ではない」と。

 これも私とまったく同じ考えだ。

 しかし、米国後の安全保障策について私と田母神氏との考えは正反対となる。

 すなわち田母神氏は自衛隊を強化し、核兵器保有も辞さないという考えだ。

 私は、いかなる国に対しても脅威にならない、いかなる国からも日本を攻撃させない、と公言し、憲法9条を世界に掲げる事こそ最強の安全保障政策であるという立場である。

 このいずれでもないのが政府の立場だ。

 つまり日米軍事同盟を堅持することこそ最善の安保政策だ。なんだかんだ言っても米国が最強の国だ。日本にとって一番信頼できる国だ。自由と民主主義の価値を最も共有できる国だ。その国と同盟関係を維持できるのから、ありがたく思わなければならない。あらゆる犠牲を払っても、国民に犠牲を強いても、これだけは守らなければいけない、これである。

 米国追従が国益だと考えるか、対米自立が国益と考えるか、そして対米自立後の安全保障政策を、改憲して自主防衛力を強化する方向か、憲法9条を堅持して平和国家を宣言するか、結局はこの三つの選択に帰着する。

 田母神発言に歓迎するところがあるとすれば、国民の前でこの三つの選択について考えさせるきっかけを作ってくれたという事であろう。

 この三つの選択論については、日本の安全保障政策の根幹に触れるところであるので機会をあらためて書いていきたい。

 

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2008年12月 8日 (月)

週刊現代 「田母神」その1 天木直人

今日発売の週刊現代12月20日号に「田母神激白核武装宣言」という衝撃的なタイトルで、あのお騒がせ元自衛隊航空幕僚長の言いたい放題が掲載されている。

 日本は侵略国家ではなかった、とか、自衛隊を強化しなければならないとか、世の護憲論者、平和論者が聞いたら腰を抜かすような発言のオンパレードである。

 しかし、はからずも週刊現代に語った田母神氏の発言は、アパグループ論文における発言とはまったく異なった意味合いを持っている。

 そこにはこの国の欺瞞が見事に喝破されている。

 田母神氏の言動は、本人が気づいているかどうかわからないが、明らかに新しい段階に入りつつある。田母神氏のこのような発言が今後もエスカレートしていけば、日本政府・外務省を苦境に追い立てる事になるに違いない。

  繰返して強調する。

 週刊現代12月20日号に書かれた田母神発言は国民必読の発言だ。

 そのあまりの衝撃性のゆえに、私は今日から連載でその一つ一つの問題点をこのブログえぐりだしていく事にした。

 第一回目のこのブログでは、

 「田母神論文騒動を招いた責任は誰にあるのか」 について書く。

  田母神氏によれば、氏は04年6月に、統幕学校研修団長として北京を訪問し、その時に、中国人民解放軍総参謀長のナンバー2、範長龍中将と30分会談をしたという。

  そしてその会談で範中将は冒頭から10分間も、とうとうと日本軍の残虐行為への批判を続けたという。

  我慢ならなくなった田母神氏はその発言をさえぎって、「日本軍が中国に対して悪い事をしたとは、私は思わない。平和な時代にも暴行や殺人はあるではないか」と反論したという。

  そればかりか、壁にかかっていた江沢民主席の写真を示して、「98年の来日時に日本の歴史責任を触れ回って、日本では大変嫌われている」と伝えたという。

  当然のことながら中国側は反発した。帰国前に研修団が主催した北京飯店での答礼夕食会では「欠席ラッシュ」であったという。そして翌年からは訪問自体が中止になったという。

  こんな事件があったのだ。情報隠しが徹底されていたと見え、一切報道されなかったようだ。私も知らなかった。

  問題は、その後に続く田母神氏の次の発言である。

 「・・・ところでこのときの私と範中将との論争は、北京の日本大使館から公電を通じて、東京に詳細な報告がなされています。外務省も防衛庁も首相官邸も、誰もが知っていたのに、どこからもお咎めがなかった。それどころか防衛省内ではむしろ『よくぞ言った』と私を評価する声が多かったのです・・・私は一貫して同じ発言をしているのに、今回に限ってなぜ袋叩きに遭わねばならないのでしょう?・・・」

 この田母神氏の発言は正しい。

 政府はその時点で田母神氏を更迭していなければならなかったのだ。

 その時外務省が官邸に田母神氏の更迭を強く迫っていれば、少なくとも今回の騒動は起こらなかった。

 おりしも当時は小泉元首相の靖国参拝拘泥で日中関係が急激に悪化していた時だ。

 あの時外務省は小泉元首相の靖国参拝にこぞって反対していたはずだ。

 ところが保身の為に誰もそれを直言しなかった。

 かわりにOBを使って反対の意向を遠まわしに伝えようとした。

 駐中国大使などは現職を退いた後で反対の声をあげる始末だ。

 04年の田母神、範会談とそれに対する中国の反発を知った外務省が、防衛庁と同じく、「よくぞ言ってくれた」と考えていたのなら何をかいわんやである。

 しかし、もし外務省が田母神氏の言動は外交的に大きな問題を引き起こす危険性があると考えていたとすれば、そしてそれはその通りになったのであるが、それにもかかわらず、なぜ策を講じなかったのか。

 面倒なことにはひたすら目をつむり、それを隠し、田母神更迭に動かなかったとしたら、官邸や外務省に田母神氏を批判する資格はない。

 田母神論文騒動を招いた責任は政府の不作為にある。

 そしてその最大の責任は外務省の事なかれ主義であるのだ。

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2008年12月 7日 (日)

航空自衛隊のイラク空輸 天木直人

自衛隊のイラク派遣をこんな形で終わらせてはいけない

  12月6日の東京新聞に、一段の小さな記事で、航空自衛隊のイラク空輸部隊の活動状況に関する報道がなされていた。

  12月5日に、あの田母神前幕僚長の後任者である外薗健一朗航空幕僚長が記者会見で明らかにしたという。

  この記者会見の模様は他の新聞には報じられなかった。

  東京新聞の記事も虫眼鏡で見なければ見落とすような小さな記事だった。

  そしてその内容は次のような乏しいものだ。

 「・・・2004年3月から始まったクウェートとイラク間の空輸は815回行なわれ、人員4万6千人、物資671トンを運んだ。人員の内訳は(幕僚長は)明らかにしなかったが、06年に撤収した陸上自衛隊5千5百人往復利用したと仮定すると、残りは3万5千人。安倍晋三元首相の昨年の国会答弁をもとに国連職員の割合を差し引くと、残り約3万人は米軍中心の多国籍軍だったことになる・・・」

  なぜ幕僚長は空輸した内容のすべてを明らかにしないのか。

  なぜ東京新聞が仮定の計算をして記事にしなければならないのか。

  こんないい加減な形の記者会見ひとつで、自衛隊のイラク派遣を終わらせてはいけない。

  胸を当ててよく考えてみるがいい。

 自衛隊のイラク派遣は、戦後初めて自衛隊が重武装して戦地に赴いた一大政治問題であった。

 イラク戦争が始まり、小泉元首相のブッシュ追従による陸自のサマワ派遣が強行されたとき、一大論争となって日本中を揺るがした。

 給水活動が終わりやる事がなくなったうえに危険になったので、陸自のサマワは撤退した。それと交替する形で始まったのが自衛隊の空輸活動であった。対米協力の証を示すためだ。

  その空輸活動は、今年4月の名古屋高裁判決で、日本政府の憲法解釈に立ったとしても、そしてイラク派遣法が合憲であるという日本政府の立場をとったとしても、「戦闘地域」における「戦闘行為」への加担である、どう考えても違憲、違法である、と断じられた。

  在日米軍基地の違憲性や自衛隊の違憲性についての地裁判決は過去にもあった。しかし自衛隊の海外派遣という政府の政策が違憲であると断じられたには初めてだ。しかも高裁という上級裁判所による判決で。

  その空輸活動が11月28日の政府の航空自衛隊撤収命令によってすべて終わる事になる。

  その空輸部隊の撤収により、歴史的な自衛隊の5年越のイラク派遣はすべて終わる。

  次はアフガンとかソマリア沖などと言われているが、そうなるかはわからない。なるとしても先の話だ。

  とにかく、イラク派遣はこれで完全に終わるのだ。

  イラクが安定したから終わるのではない。

  イラクからの米兵撤退はオバマにも引き継がれる。オバマさへも撤収の決断は容易にはできない。

  イラク情勢は不透明であるからだ。中東情勢は不透明であるからだ。

  なによりも「テロとの戦い」が終わりそうもないからだ。

  それにもかかわらず自衛隊のイラク派遣が終わる。

  それは、顔をたてた米国のブッシュ大統領がまもなく退陣するからだ。

  オバマ政権からのイラク派遣圧力はないからだ。

  イラクの情勢の安定化のために派遣されたのではない。

  イラク情勢とは関係なく派遣し、イラク情勢とは関係なく終わるのだ。

  このような自衛隊のイラク派遣を、自衛隊幕僚長の記者会見一つで、しかも内容を隠すような記者会見で終わらせていいはずはない。

  日本政府はその評価・報告を国民の前に提示しなくていいのか。

  財政危機の中で国民生活に必要な予算が軒並みに削られる中で、野党は、イラク派遣に使われた血税の総額と、その使途の適切さにつき、詳細な説明を政府に求め、国民に提示しなくてもいいのか。

  国民はそれを政治に求めなくていいのか。

  メディアは、国民に代わってイラク自衛隊の評価の報道を行なわなくていいのか。

  12月23日に、自衛隊イラク派兵訴訟を行なった関係者たちが名古屋に結集して、航空自衛隊の帰国にあわせてその評価を行なう。

  めったに行動をしないものぐさで身勝手な私でも、この集会だけは参加しようと思っている。

  帰国する航空自衛隊部隊に伝えたいからだ。

  任務を終えて無事に帰ることが出来てお目でとう。ご苦労様。

  しかし、本当に充実した仕事をしてきたのか。

  日本の為だったのか。イラク治安に役立ったのか。血税を使うに値する仕事だったのか。

  それを一人一人に聞いてみたいと思っている。

  

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2008年12月 5日 (金)

政治報道の正体  天木直人

 いま発売中の新潮45という月刊誌の12月号に、フリージャーナリスト上杉隆氏の手による興味深い記事を見つけた。

 さきの月刊文芸春秋11月号に掲載された麻生手記によって、麻生首相は冒頭解散を決めていたのではないか、という事が明るみになった。その事が国会質問で取り上げられたほどだ。

 その麻生論文が、実は麻生首相が書いたものではなく、朝日新聞の現職政治記者である曽我豪という編集委員の手になるものだ、と上杉氏は書いているのだ。

 ついでに言えば、上杉隆氏はまた、月刊文芸春秋の連載政局インサイダー記事である「赤坂太郎」の書き手もまた曽我豪氏に違いないと書いている。

 因みに、この曽我豪という朝日新聞の政治記者は、2005年の新党(国民新党)づくりの際の亀井静香、田中康夫長野県知事(当時)会談の報道を、あたかも田中康夫知事から直接したかのように虚偽報道した事件で、関与者の一人として戒告処分を受けている政治記者である。

 政治家と政治記者の癒着関係や、もたれあい関係は、何も珍しくはない。

 ましてや政治家のスピーチや著作を代理人が書くという事は当たり前の事である。

 何事も日本が真似をしたがる米国では、ジャーナリストが政治任用されて、公然と大統領のブレーンやスピーチライターになっている。

 だから上杉氏もその事自体を問題にしているのではない。

 問題は政治家と政治記者の協力関係が日本では隠されているという事である。

 米国では現役のジャーナリストが同時に大統領の協力者となることはない。

 すなわち、大統領の協力者になる時はジャーナリストの仕事をいったん辞めてからこれを行なう。

 ジャーナリストとして政治記事を書く間は、決して同時に特定の政治家の協力者にはならない。

 この原則が守られるからこそ、メディアと権力の腐敗がギリギリのところで守られるというのだ。

 これは正しい指摘だと思う。

 日本の政治報道が米国のそれに比べ上質な報道が少ないのは、このけじめのなさに違いない。

 匿名性の影に隠れてしか本音を書くことのできない保身性に違いない。

 特に、大手メディアの政治記者は、権力者に逆らって情報源を失う事を恐れ、地位をなげうって国民に真実を知らせる覚悟を持つことなく、今の恵まれた境遇に安住しすぎているのではないか。

 私は、フリージャーナリスト上杉隆がどれほどのジャーナリズム魂を持った政治記者だかは知らない。

 しかし、少なくともこの新潮45の記事は興味深く読ませてもらった。

 ちなみに、新潮45の12月号には、もっと興味深い記事があった。

 あの田母神前航空幕僚長が、M資金の詐欺話に危うく引っかかりそうだったという記事だ。

 そのような脇の甘い人物が国防のトップだった事に慄然とし、やめてもらう切っ掛けとなった論文事件は国益にかなった論文であった、という記事に、妙に感心させられた。

 ついでながら、この詐欺未遂事件がまったく新聞には報じられないのはどうしたことだろうと思ってしまう。

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2008年12月 4日 (木)

高知白バイ冤罪事件 天木直人

果たしてどれだけの国民が「高知白バイ冤罪事件」を知っているだろうか。

 少なくとも私は知らなかった。講演で高知を訪れたときに耳にするまでは。

 そして、その事件を知って、検察、司法の対応に疑義を抱いた私は、かつてこの問題をブログで取り上げたことがある。

 12月1日の朝日テレビが収監される片岡さんとそれを見守る家族の無念を取り上げていた。

 それを知って、あらためてこのブログで書きたくなった。

 国家権力の卑劣さと不正義を監視し、それを糾す事は本来は政治の仕事であり、政治家の責務である。

 しかしながら、政治は政局に忙しく、政治家は選挙で当選する事を最優先して、自分と利害関係のない一国民の救済に、親身になって動く者はまずいない。

 最後に頼るところは国民の良心と正義感しかない。

 それに訴えて、世論の力で国家権力の誤りを糾弾し、是正していくしかないのだ。

  そこで高知の白バイ冤罪事件である。

  この事件の概要は一口で言えば以下の通りである。

 いまから二年ほど前の06年6月に、高知県春野町の国道でスクールバスに高知県警の白バイが衝突し白バイの警官(25)が死亡するという事故が起きた。
 警察の調べで、スクールバスの運転手である片岡晴彦さん(54)の業務上過失致死とされ、検察の起訴、高知地裁、高裁での有罪判決を経て、08年8月に最高裁が片岡さんの上告を却下した事により片岡さんの有罪が確定した。そして片岡さんは10月に収監された。
 しかし、この事件は地元では当初より検察側の起訴や高知地裁、高裁の判決には疑義がが呈せられていた。今では冤罪であるという声が地元関係者やメディアから上がっている。
 そして、12月1日のテレビ朝日は、この問題を特集して取り上げ、あらためて片岡有罪に疑義を呈して。

 もとより冤罪とは、無罪が確定したときに言えることだ。

 いまはやりの言葉で言えば「濡れ衣を着せられた」という事である。

 検察、司法があくまでも有罪と主張している現在、冤罪であると断定はできない。

 また、過去の多くの冤罪疑惑がすべて冤罪となっている訳でもない。

 だからこの白バイ事故も冤罪だと100%断言する自信は私にはない。

 しかし、関係者や目撃者の話を聞くにつけても、そして検察や司法の起訴理由、判決理由があまりにも弱い事を考えると、冤罪の疑念は募る。

  過去に冤罪が間違いなく存在した。

  今もなお、国家権力に人権が蹂躙されたまま多くの人が冤罪を訴えて苦しんでいる。

  長い闘いの後に晴れて冤罪が確定した人は幸いである。その一方で冤罪と闘いながら一生を棒に振った人もいる。

  もしあなたが片岡さんのように、冤罪の疑いで収監されたとしたらどうだろう。

  いくら助けを求めてもかなわない。これほの不条理があるだろうか。

  これほどつらく、悔しく、腹立たしい事があるだろうか。

  高知白バイ冤罪事件が全国紙で取り上げられた事がかつてあっただろうか。少なくとも私の記憶にはない。

 この問題はもっとメディアが取り上げるべきだと思う。

 冤罪というものの残酷さに我々はもっと敏感にならなければいけない。

 冤罪を犯す危険性のある国家権力の怖さについて、我々はもっと警戒し、監視しなければならない。

 そして国家権力が個人の人権を蹂躙するような事があれば、我々は厳しい処罰を国家権力にもっと強く、激しく、迫っていかなければならないと思う。

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2008年12月 2日 (火)

高知白バイ事件 テレ朝日の反響

12月1日午後7時から放映された、テレ朝日の「高知白バイ事件」は、全国的に大きな反響をおこしているようだ。

やはり、7時というゴールデンタイムの威力はすごい。残念ながら、高知では見ることができなかった。知らぬは、高知県民と県警、地元マスコミというのも悲しい。

全国に名を売った高知県警、いや恥をさらしたと言うべきか。今も、なぜこんな騒ぎになるのかわからないとぼやいているのだろう。理解できないようだ。いやいや、はじめから理解などしてはいけないのだ。善良な市民のことなど考えてはいけないのだ。

ありもしない罪を作りあげるのも、警察の仕事。何のために?

権力と一体化した裁判所も某マスコミも援護射撃。県警の主張が認められたと?刑務所に送り込んで、形の上では勝ったかに見えても、大多数の国民は認めてないのだ。隠しようもない、事実とその真実が、これから先もさらに広がり続けていくのだ。

そんなことなど、強大な権力の前では、怖くもなんともないとタカをくくっているのかもしれないが、たとえ、目には見えなくとも、真実の広がりは、国民の間で深く潜行し、確かな力となっていくことを知らなくてはならないだろう。

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