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2008年5月19日 (月)

キューバ紀行 その12

キューバ紀行⑫

【 軍事力の安全性 】     下司孝之

キューバにも日本の評価を、アメリカにたてついた勇敢な国と見ている人がいます。

小さな島国がアメリカに攻め込んだのは勇気があるということなのですが、勿論キューバの共産党が言っているのではなくて、あくまでも庶民の中での思いつきの感想です。

現在のアメリカへの属国ぶりには恥ずかしい次第ですが、かつて軍国主義が引き起こした戦争への褒め方は間違っています。

対米戦争に踏み切ったのは日本のアジアへの侵略戦争が行き詰る中で、植民地争奪戦の様相もあるからです。本当にアジアで「強きを挫き弱きを助け」の国だったのなら、キューバに行って大威張りなのですが。

地政学的には、大陸の端に引っ付いている島国ということでは似ている。カリブの戦略要地、かたや極東の戦略要地と似ています。

イギリスと日本の類似点とはまた違った位置関係です。

圧倒的な世界唯一の覇権国家アメリカのすぐ側で、キューバのような社会主義国家が生息するには軍事力の安心に頼るだけでは国の安全は保たれるはずが有りません。軍事だけでは有り得ようがないものが何故に存在しているかを知ることは日本にとって有効です。

平和憲法に沿って、日米安全保障条約を廃棄し、単独講話による同盟から中立の道を辿ろうとするとき、特に中ロ韓朝に対して平和を担保できるものを考える必要があります。

それには、アジアに対して不可侵の強いメッセージと、その表れとしての具体策が必要です。

憲法の平和条項を考えるとき、決して国内のみの憲法ではなく、戦後アジアへの申し開きとして憲法9条の不戦の誓いはありました。

それをもう少し、押し広げると何を持って国際協力とするのかということです。

キューバの外交戦略や、国際協調をみると、どうすれば日本の安全を保障し、世界に貢献できることが浮かび上がってきます。

キューバもかつてはアンゴラに出兵していましたが、今は2万人にも上る医師を世界各国に医療援助隊として派遣をしています。

同じく教師達が教育援助に出向いています。

医師不足の日本から見るとキューバはなんと医療大国でしょうか。

日本では余るからと、米を減産するように医学生の定員を減らしたりしていました。

余れば米も医師も援助に廻せますが、何故か『出兵』と軍備増強に熱心です。

憲法九条の精神に沿えばどちらが建設的か一目瞭然です。

日本がアジアの信頼を繋ぎ止めるには、軍隊よりも医療援助が断然有効です。

軍縮をしていっても、他国からの脅威を得なくて済みます。

キューバが何故、アメリカの隣で生息できるかその実践に学び、戦後に戦争への深い反省からもたらされた日本国憲法を活かせば、日本は安心大国として生きながらえることができるように思います。

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