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2008年2月29日 (金)

週刊新潮からその4

事故の鑑定

一審後、被告側の依頼で事故を鑑定した石川和夫・日本自動車事故解析研究所所長がいう。
「スリップ痕の写真を細かく分析したところ、スリップ痕に溝がなく、人為的に液体を塗ったものであるという疑いが出てきました。
しかし、高松高裁では、証人申請を却下し即、結審しました。なぜ、こんなスリップ痕がついたかという一番重要なところを検討せず、無視するのですから片岡さんが納得できないのは当然だと思います。
交通事故というのは、純然たる物理現象の世界です。それを科学的知識の少ない文系出身の裁判官が裁いています。交通事故を裁くなら、物理の専門家を補佐人として置くぐらいでないと、日本の裁判はよくなりませんよ。」

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2008年2月28日 (木)

キューバ紀行 その2 下司孝之

キューバ紀行 ②

トロピカーナ

トロピカーナはキューバを代表するナイトクラブです。ラスベガスの本家だといえばとおりが早いと思います。
前から見たかったので大一枚をはたきました。
黒服が出迎えて男性には葉巻を、女性には赤いカーネーションを渡してくれます。
10時、男女の司会者が客席を縫い、口上を述べながら屋外の舞台に上がり、ショータイムです。

体操とダンスを2時間ほど繰り広げるサーカスのようなものですが、私は大方寝ていました。
むしろ精神病院やデイ・サービス施設での、歌の歓迎の方が感動的でした。同じラテンでもゆっくりとリズムをとって、誰でも歌える優しい歌なのです。
クラブでは道徳的な意味ではなく、期待が大きかっただけに自分の感性に合わずの居眠りでした。
揺り動かして起こしてくれようとした人には「イヤー、気絶してしまった」と言い訳をしたのですが、これなら土佐のヨサコイ祭りのほうがはるかに上手いとおもったものです。

実際、北海道や原宿など全国に飛び火した「ヨサコイ鳴子踊り」は、戦後に武政英策が創り上げてから今年で半世紀をエネルギッシュに展開しています。土佐の民族性と鳴子を持てば後はどんなに踊ってもいいという踊りの開放性がどんどんヨサコイを進化をさせて飽きないのです。最近は和風に仕立て上げ物語性を持たす工夫も見られます。
連の中にはかなりの見ごたえのあるものもあって、八月、踊りの三日間には追っかけもします。

トロピカーナの場合、ショービジネスですからどうしてもアメリカの速い展開の先取りに遅れをとりがちで、この世界は難しく思いました。アメリカのショービジネスは世界各地の素材を料理して洗練した商品に仕立て上げるのは上手いものですが、その分、アピール性や民族が持っている固有の物語性を喪失させます。
ましてや革命性など、なんでもむしゃむしゃ食べる商業資本にとって美味しい餌としか映りません。
顔を上げるともうフィナーレ、蟹の横ばいのように美男美女がゆっさゆっさと舞台の奥に引っ込んでいくところでした。

      注記:大一枚はキューバの人の、月収の約2.5倍

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2008年2月27日 (水)

週刊新潮からその3

現場検証も却下

片岡被告の弁護を行った梶原守光弁護士は、
「事故は、警察庁が全国の都道府県に白バイ事故が増えているので、事故を減らすよう厳しい通達を出した直後に起こったものでした。しかし、判決ではその~身内~の証言が何より重視されている。そもそも時速60キロ程度のスピードなら、普通に前を見て運転していたら容易に停まれるはずで、過失が片岡さんだけにあるというのは、極めて不自然なんです。初公判のの時に、もう一度裁判所として現場検証してくれるよう申請したのですが、結審の時になって却下されました。やるべきことを何もやらず、予断を持ったまま判決を下したんです。こんなひどい裁判は許せません。」

だが、二審の高松高裁も、新たな証人や証拠申請を一切受け付けず、即日結審。一審が支持されている。

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2008年2月26日 (火)

週刊新潮からその2

証人

事故の白バイのあとを偶然走っていて、証人として出廷した川田義雄さん(仮名)もいう。
「現場に差しかかる前、国道の左側の側道から白バイが出てきて、私の車の少し前を並走するような感じになったんです。私の速度は時速50キロから60キロ。事故現場の手前は、道路がゆるい右カーブになっているんですが、白バイは左から右車線に車線を変更し、ちょっと腰を浮かして座り直すような動作をしてから、急にスピードを上げて見る見る私の車から離れていきました。私は、=飛ばしていったな=と感じました。すると、カーブを曲がり終えたら、その白バイがバスに衝突していた。私は普通のスピードでしたから、難なく停まれましたが・・・」

白バイが相当なスピードで現場に突っ込んでいったことが、こうして法廷では証言されていたのである。
しかし、この証言もまた一顧だにされなかった。
片多裁判官が重視したのは、捏造された疑いも残るバスのブレーキ痕と、反対側から走ってきたという同僚隊員の証言だった。反対側から走ってきた白バイの隊員が、=バスは急に出てきた。事故の白バイは目測で時速60キロ程度のスピードだったというものである。

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2008年2月25日 (月)

キューバ紀行 その1

キューバ紀行 ①
            【キューバのテレビ】

2月のカリブ海に面したホテル、ここにもSONYのテレビが有ります。
早速、チェックを入れてみますとテレビ・チャンネルが15局、有線を入れると33局も有りました。
スイッチを入れるやCNNニュースです。
あれっと思ってガチャガチャやっていますと、アメリカ映画がどんどん出てきます。映画とニュースでアメリカのチャンネルが8局、それからCCNだったか中国の放送と映画が3局あり、ロシアの古いフィルムもありました。
石油を国営化したチャぺスが住民対話集会で喋っている番組もありますがスペイン語の番組は何処の発信なのかよく分りません。だが、キューバの相棒とも言えるチャペスはよく出てきます。

テレビのアメリカ映画は連続女性猟奇殺人事件、下町のギャングの抗争、夫婦愛を描いたホームドラマなど、日本でも良く見るお馴染みのハリウッド映画です。中国映画も香港の暴走族の映画でイカレタ男女が主人公。
まず朝鮮民主主義人民共和国のテレビでは見られなかった不良映画のオン・パレードです。
結局、フロリダの目と鼻の先の国ですから下手に蓋をするよりも、ありのままのアメリカを見せたほうがいいという方針の様子。考えてみれば映画の内容の方がチョッとまずいよというものですからキューバに損はないわけです。
我々日本人には分らないけれど、キューバ系のラテンが画面のそこかしこに居て、それを見出す楽しみ方もあるのではと思われました。余りにも知らないキューバに遅ればせながら興味がわいてきました。

さて、我が日本の出番ですがポケモンとトヨタの宣伝がありました。昔、おしんをキューバの人は見たということです。アメリカの制裁下に半世紀を生きてきたのですから、おしんへの共感もぐっと深かったのではと思ったものでした。
              (下司孝之)

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2008年2月24日 (日)

週刊新潮からその1

裁判官」がおかしい!

春野町のスクールバスと白バイ衝突事故の目撃者である、仁淀中学校の品原信介校長は
「この裁判は人をバカにしていると思っています。」と、こう憤る。

「目の前の出来事ですから、私は、バスが動いていなかったことを明確に証言しました。しかし、裁判では{信用できない}の一言で片付けられました。バスは国道に出る時、一旦停車し、それから右折するために中央分離帯のあたりまでゆっくり出て行きました。私の車はその後ろに続き、国道の歩道あたりで一時停止していたんです。車の交通量が多くて、バスはなかなか右折できず、私は自分の車のサイドブレーキを引きました。そうしたら、何か白いものがギューンという感じで来たと思ったら、ドーンと凄い音がしたんです。物凄いスピードでした。警察や検察はスリップ痕があるから、バスが動いていたといいますが、事実は私が法廷で証言した通りなんです。

証人出廷した品原校長に、検事はこんな尋問をした。
「検事が私に、スリップ痕の写った写真を見せながら、=これ何だと思う?何だか分からんか=と詰問するんです。私は=あの状況でこんなスリップ痕ができるわけがない=と言ったら、検事は=常識で分かるだろう=と言いました。だから、私は=ちょっと待ってください。バスは動いていませんでした。だから、そんなスリップ痕ができるかできないか、それこそ常識で分かるでしょう=と言い返しました。乗っていた先生や生徒の中にだって、バスが急ブレーキを踏んだなんて、誰も言っていない。判決を聞いた時は、信じられない、の一言でした。」

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映画「シッコ」上映会

とき 3月2日(日)10:30 13:00 15:30 18:00

ところ 高知市自由民権記念館

料金 前売券500円 (当日800円) 中学生以下と75歳以上無料

主催 高知保険医協会 088-832-5231

*監督マイケル・ムーア
アメリカの医療制度を描いたもの。医療保険に入っている、ごく当たり前のアメリカ市民が、いざ医療を受ける必要が出たときに直面する問題。

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2008年2月23日 (土)

「新潮」と「現代」

片岡晴彦さんの記事です。

*2月21日発売「週刊新潮」

*月刊「現代」

全国から怒りのコメントが、片岡さんのブログに寄せられています。

ぜひ、読んでください。

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2008年2月22日 (金)

イージス艦衝突

イージス艦と漁船衝突

なんともむごい話ではないか!
最新鋭のレーダーを備えているはずのイージス艦が、小さな漁船一隻、見つけて回避できないとは、不可解なことである。レーダーは360度、視野に入れている。空から降ってくるミサイルと海中の潜水艦だけを見張っていて、海上を行く船は見つけられないとでもいうのだろうか。まさか、そんなことは・・・
システムに問題がなければ、あとは、海上自衛隊員による人災としか言いようがない。漁師たちの船団をなんと思って見ていたのか。イージス艦からみれば、小さな蚊のような漁船。まさか、そこのけそこのけイージス艦が通る、とでも・・・レーダーも視認のための見張りも、なんの役にも立たなかった?それとも、見ていても正しい判断ができる自衛隊員がいない?
恐ろしいことだ。1隻、1200億円もの税金を投入して、その税金を払う善良な市民の命が脅かされるなど、ひどい話ではないか。
そんなイージス艦が、すでに4隻。米軍のものも入れれば、いったい何隻、日本の海上をうろついているのだろう。戦争への準備と米軍への協力だけに存在している軍艦など必要ない。いつのときも、軍隊が市民を守ったことなどないのだから。

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2008年2月17日 (日)

「それでもボクはやってない」

「それでもボクはやってない」 2007年製作の日本映画
監督 周防正行 出演 加瀬亮 山本耕史 役所広司 ほか
痴漢冤罪事件を通じて、日本の刑事裁判の実態を訴えた映画
サロン金曜日は2月29日、上記映画のDVDを見ます。
とき  2月29日(金) 午後6時15分
ところ 伊勢崎教会  高知市伊勢崎町  
*参加される方は、 <saron.kinyoubi@ymail.plala.or.jp>へ連絡を。

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2008年2月14日 (木)

岩国市長選の結果(最終) 天木直人

岩国市長選挙の結果から見えるもの(最終回)

 メディアを敵視してはいけない

 メディア不信が叫ばれている。確かに最近のメディアは保守化していると思う。権力批判を恐れているかのようだ。岩国市長選挙についても、メディアがもっと取り上げていれば、そして選挙の実態を正しく伝えていれば、それだけで選挙結果が異なったものになったと思う。

 リベラル紙とされてきた朝日新聞はすっかり様変わりした。保守派とリベラル派が分裂状態だ。岩国市長選挙の結果を報じる朝日にその姿を見た。他紙と比べても、社説がなかった。内容が乏しかった。岩国市長選挙の報道姿勢が定まっていないから書けないのだ。

 テレビの報道姿勢はもっと極端だ。活字に比べ画像は圧倒的に影響力がある。そのテレビの報道姿勢が権力批判を忘れて娯楽的に走れば、国民が劣化するのは当然だ。TV報道の責任は大きい。

 なぜメディアはこうなったのか。ジャーナリストがエリート集団(支配層)の集まりとなり自らを権力側に置くようになった、権力側の締め付けが強くなった、視聴率第一の営利団体になりスポンサー批判が出来なくなった、不勉強になり、調査報道の努力を怠るようになってり官製ニュースを安易に流すだけになった、などと、多くの事が指摘されている。いずれもそれなりに当たっているのだろう。

 そのテレビの内情を、TBSの報道局長である金平茂紀という人が講演でしゃべっていた。その記録がアジア記者クラブ通信2月5日号に掲載されていた。その言葉は示唆に富んでいる。

  彼はまず「テレビ不信」という批判が世の中に強まっている事はメディアも自覚しているという。そして、視聴者や市民の批判にさらされるところに行って話すような自分は例外的だと認める。テレビの報道関係者は、人を取材したり、批判する事は平気だが、自分が取材されたり批判される事にものすごく弱いという。その事はとりもなおさず権力者からの批判にも弱いということだ。批判されるような場に出て行くなという意見が多かった事を告白している。

  彼はまた昨今の民放の番組において報道と娯楽が一体したような番組が激増している事を認めている。その理由として制作費がかからないことをあげている。報道局の素材を利用して、知ったかぶりのコメンテーターを呼んできて、スタジオでおしゃべりをしながら、何かを言った気になって終わりにする。これが一番安上がりだという。

  金平氏はこの現状を、赤狩りのマッカーシズムに敢然と立ち上がった米国CBSのアンカーマン、エド・マローの1958年の伝説的演説を引用してつぎのように憂いている。
「テレビがエンタテイメントの享楽主義に走っていった場合、(それは)ただの真空管の詰まった箱に過ぎない」と。50年前にすでに今日のテレビの現状を警告していたマローはやはり格好いい。

  そして金平氏は米国と日本のメディアの比較を次のように述べる。

  「ブッシュ政権の全盛期には、ブッシュ大統領の軍歴疑惑を誤報したアンカーマンが降板したり、取材源を秘匿した記者が収監の危機に直面するなど、米国メディアは衰退した。しかしブッシュ政権が衰退してメディアが盛り返してきた。メディアが盛り返してきたからブッシュ政権がレームダック化したとも言える。それが僕らには羨ましい。9・11の後に硬直化した(米国)社会が変わってきた。日本との違いを考えると情けなくなる」

  彼が述べていた肝炎訴訟に際する女性記者の活躍の話は興味深い。最後の断言は面白い。

  「C型肝炎訴訟でテレビの女性記者が果たした役割はすごく大きい。この問題を掘り起こしてしつこくやったのはフジテレビの女性記者。会社の中でも孤立無援的なところから始めて、どんどんと人を巻き込んでいった。そして患者の全員救済に向けて国の譲歩を勝ち取った。厚生労働省にいる女性記者たちが原告団と密接に連絡を取りながらやっていた。大きな希望がもてる報道振りだった。(それにくらべ)男性はダメ」

  そして最後の金平氏の言葉は極めて意味深長だ。

  「憲法とかデモとか国旗国歌の話とか、そういうニュースがなかなか出なくて事件ばかりやっているのは事実だと思う・・・昨年の参院選の日に小田実氏がなくなった。選挙特番をずっとやっていた時だからその日はカメラを出せなかったのは仕方がないと思うが、葬儀のときぐらいカメラを出せと思うが出していない。生前親交のあった人たちが葬儀場からデモをした。その記録だけでも撮っておく必要があると思ったが、カメラ配置の打ち合わせで「(撮らなくて)いいよ」となった。本当に悔しい思いをした。そういうものに価値があるということを想像するだけの価値観が継承されなかった。僕らの責任なわけです。(撮らなくていいよと判断するような)人たちが多数派を占めているようなところで、国旗国歌で処分を受けた教師を取材しようなんて発想が出てくるなんて、到底思えない」

  引用が少し長くなってしまった。私がこのブログで言いたい事はメディア人も苦悩しているということだ。いたずらにメディアの保守化を批判してメディアを敵視してはいけない。彼らもまたこの世の中のあらゆる人間と同じように、敵にも味方にもなる中立的な存在に違いない。

  メディアの保守化、体制化は確かにその通りである。しかしメディアに生きる人たちも様々な考えの人がいるのだ。彼らが、あるいは組織の論理で、あるいは自らの生き残りの為に、自己規制、自粛することは、現実であったとしても、それもまた時代の中に生きる私たちと同様である。

  私たちが考えるべき事は、権力迎合的になったメディアをいたずらに批判する事ではなく、考えを共有するメディア関係者を見つけ、味方につけ、国民の心に訴えることのできる報道を、こちらから創っていく努力をしていく事である。そういう報道の積み重ねで世の中の動きも変えられる、そう前向きに考えなくてはならない。

 そのためには自らが魅力ある発信源にならなくてはならない。私はそう自らに言い聞かせている。

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2008年2月13日 (水)

岩国市長選の結果(3) 天木直人

岩国市長選挙の結果をどうみるか(3)

  日米軍事同盟の実態を直視せよ、目をそらすな、逃げるな

  平和や憲法の問題よりも生活にかかわる問題のほうが重要だという。その通りだ。しかしその生活が、小泉政権を境にどれほど急速に壊されていったか。例えば・・・

  この4月から後期高齢者医療制度が新しく実施される事を知っている人が何人いるだろう。これは75歳以上の高齢者の自己負担を3割に引き上げる悪法である。

  この問題を取り上げていたTV番組では、司会者も評論家も与野党の政治家も、皆が悪法であることを認めていた。自民党の政治家さえも反論できなかった。

  どのような人生であれ、この世を長く生き抜いてきた人の人生は、それだけで十分価値がある。敬意をもって扱われるべきだ。老人はそれだけで大切にしなければならない。

  若者は自分が老人になることなど想像もつかないだろう。現役の壮年者は、自分だけはいつまでも第一線で活躍し続けると思っているに違いない。しかし誰もが老い、死んでいく。最後の人生を優しく、手厚く、面倒をみる、それこそが国の責任であり、政治の責任である。

  医療制度改革だけの話ではない。小泉改革の名の下に、すべてがおかしくなってしまった。今日本に必要な改革とは、税金の使い方の歪みを正し、国民生活を公正で豊かなものにする改革であるはずだ。ところが現実は、少子高齢化による財政赤字増をどうするのか、という問題にすり替えられ、国民の負担増が当たり前のごとく言われるようになった。

  痛みを我慢しろという小泉改革は何だったのか。官僚の天下りや利権政治が温存され、大企業や高額所得者の税負担は手つかずのままだ。改革と叫びながら、何の改革もしなかった。できなかった。した事といえば、民営化といい、競争社会といい、国民生活の犠牲と引き換えに、米国の市場原理最優先の競争社会、米国金融資本に、日本を「改革」しただけであった。

  おかしいと思わなくてはいけない。ついこの間まで世界第二位の経済大国であった日本が、そして勤勉で優秀な日本人が過労死に追いやられるほど働いてきたのに、なぜ国の経済が困窮していったのか。弱者や老人の面倒を見切れないほど余裕がなくなったのか。我々が汗水たらして国に納めた桁違いの金が米国に流れ込んだためだ。

  日本を財布代わりに見立てた米国が悪いのではない。日本を属国として占領し続けた米国が悪いのではない。米国のそのような要求をはねつける事もせず、ひたすら日本国民に犠牲を強いてきたこの国の自公政権こそ糾弾されるべきなのだ。生活困窮の最大の原因は対米従属外交にある。

  岩国市長選挙の結果を報じる11日の朝日新聞にこんな防衛省幹部の言葉が引用されていた。
・・・在日米軍再編の中で、日本側が主眼を置くのは沖縄の普天間飛行場の移設と、米海兵隊のグアム移転。それと比べれば岩国への空母艦載機移転は優先度が低い・・・

  優先度が低い岩国市への艦載機移転に、なぜそれほどまでに政府・官僚はこだわるのか。日本国民の生活を優先すべき政府・官僚は、自らの保身の為に対米従属を優先させてきた。米国と交渉する気概をはじめから捨てて、こちらから進んで米国に迎合してきたのだ。

 米海兵隊のグアム移転に3兆円の金をつぎ込む。米国のテロとの戦いの戦場であるアフガン、イラクに政府開発援助をつぎ込む。紛争地に援助することなどは私が外務省の経済協力担当官のときは考えられなかった事だ。米国のテロとの戦いに協力するため自衛隊の海外活動を主要業務に格上げし、恒久派遣法をつくろうと急ぐ。米国の高価な武器を、さらに不当な値段で購入し、役に立たないミサイル迎撃システムを都心の真ん中に配置して訓練する。

 どこれもこれも莫大な税金の無駄遣いだ。それだけの税金でどれだけの老人の人生が救えるか。薬害犠牲者、被爆犠牲者が救えるか。年金問題を解決できるか。増税を避ける事が出来るか。

  それにしてもメディアがどうしてこの事を国民に伝えないのか。反骨精神を忘れたメディア。この事について次回のブログで書く。

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2008年2月12日 (火)

岩国市長選の結果(2) 天木直人

岩国市長選挙の結果をどうみるか(2)

  日米軍事同盟と護憲政党

  イラク戦争に反対して外務官僚を棒に振った私は、にわか平和主義者、護憲主義者のごとく、思いを同じくする人たちと一緒に平和の重要性を訴える事になった。

  平和はすべての外交に優先されなければならない。日本の平和を守るには憲法9条を変えてはいけない。憲法9条を世界に高らかに掲げる事こそ最強の安全保障政策である。そう私は確信するに至った。その意味で私は最強の平和主義者、護憲論者である。

  しかし、護憲政党やそれを支える多くの人たちは、憲法9条の条文を守る事には熱心であり、9文改悪のための国民投票法制定には強く反対しても、日米安保体制と言う名の軍事同盟に正面から反対する事をやめてしまったかの如くである。私が護憲政党の活動に最も違和感を持つところである。

  小泉政権5年半の最大の罪悪は、憲法9条に手をつけることなく憲法9条を否定する政策を既成事実化してしまったことだ。そして護憲政党はそれを阻止できなかったばかりか、国民を目覚めさせる事ができなかった。

  もはや米国にとって改憲はどうでもいい事なのだ。改憲問題は日本が決める事だと突き放している理由がそこにある。米軍再編に日本が協力すればいいだけなのだ。

  この矛盾を指摘した一人がダグラス・ラミス氏である。米海兵隊を経て反戦活動家となったラミス氏は、安保条約という日米軍事同盟を正面から否定しない護憲運動はあり得ない。日本の護憲論者はいつからか在日米軍反対を言わなくなったのかと主張する。

  それに気づいている一般の日本人がいない訳ではない。しかし政治の場においてそれを叫ぶのは、もはや極左と言われるイデオロギー政党であり、彼らは社民党はもとより日本共産党さえも日米軍事同盟の加担者であると激しく批判している。これでは一般国民はついて来ない。

  在日米軍問題を極左イデオロギーの占有物にしてはならない。米軍再編に無条件に協力しようとする自公政権の対米従属政策は、日米安保体制の是非をはるかに通り越した、日本の安全保障問題とはまったく関係のない米国の戦争に、日本の金と人を差し出すという、誰が考えても間違った政策なのである。本来ならば日本を愛し、日本の国益追及を最優先する保守、愛国主義者が真っ先に反対すべき問題なのである。いや立場を超えて、右も左も反対しなければならない問題なのである。

  岩国市長選挙は終わってしまったが、むしろ私たちはこれをきっかけにして、米軍再編問題について真剣に考える時期が来たと捉えればいい。これを機会に護憲政党は力を合わせるべきだ。新しい政治の動きを起こさなければならない。国民を覚醒させなければならない。井原前市長はその事を訴えるために戦ったに違いない。その勇気を無駄にしてはいけない。

  ブログの3では米軍再編に突き進む日本の将来の危機について書く。

 

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2008年2月11日 (月)

岩国市長選の結果(1) 天木直人

岩国市長選挙の結果をどう見るか(1)

 政府と岩国市の苦悩が続くのはこれからだ

 今日のブログで書きたい事は他にもある。しかし、井原前市長の応援に岩国市に駆けつけた一人として、やはりまず今回の選挙結果について書いておかなければならないと思う。

 私を含め、井原前市長を応援した人たちにとって、今回の井原市長の敗北は残念なことである。しかし私はこの選挙の結果をもってして、「正義が負けた」とか、これで「米軍再編が一気に進む」などという悲観的な見方はしていない。ましてや「岩国市民には失望させられた」などという批判をする事は間違いだと思う。

 考えても見るがいい。今度の選挙は政府にとって負けることの出来ない選挙だった。ただでさえ沖縄普天間基地移設問題で行き詰っている政府は、もしこの選挙で反対派の井原前市長が勝つような事になれば、米軍再編に反対するほかの地方自治体にも波及していく。その危機意識があったからこそ、権力にものを言わせ、あらゆる卑劣な手を使って勝ちに行った。井原前市長の苦戦は明らかであったのだ。深夜まで大接戦に持ち込んだ井原前市長とその支持者は大健闘したのである。

  このブログで私が強調したい事はただ一つ。それは今度の選挙に勝った政府や福田新市長は、これからが苦悩する時であるということだ。福田氏に投票した岩国市民は、果たしてこれでよかったのか、と、福田市政が続く限り自問自答していかなければならないという事だ。

  そして日本国民は、ひたすら対米従属を唱えて米国の一方的な軍事要求を呑んでいくという古い体質の政治家・官僚のために、さらに分裂させられていくだろう。米国自身が変わろうとしている時にである。ただでさえ国民が強者と弱者の分裂させられている時に、そして、今の日本はこんな問題で対立している時ではないのに、である。

  政府も岩国新市長も、これから米軍再編を進めようとすればするほど、その政府の方針を受け入れようとすればするほど、必ず行き詰る。真実を語らずに金と力で米軍再編を進めようとする政府に正統性はない。「基地受け入れは反対だが政府と協議して解決していくなど」という矛盾を繰り返す新市長は、沖縄知事や名護市長の葛藤を繰り返す事になる。

 かつて小泉政治に騙された多くの国民が気づき始めたように、岩国市民も国民も、そのうちに矛盾に気づいて大きく振り子を振り戻す時が来ることになる。なぜならば、米軍再編を受け入れていく事は、あらゆる意味で間違いであるからだ。一部の政治家や安全保障問題で生計を立てている人たち、さらには利権目当ての人たちを別にして、多くの善良な国民にとっては米軍再編は一利もないからである。

 それにしても護憲政党、護憲政治家の責任は重い。このことについては次のブログで書く。

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岩国市長選

嫌なニュースです。
 
 山口県岩国市の市長選挙で、アメリカの空母艦載機部隊の岩国基地移転容認を
掲げた福田良彦氏が、移転反対を貫いた井原勝介前市長を破って当選しました。
 
 「<岩国市長選>福田氏が初当選 基地「移転容認」に民意」
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080210-00000055-mai-pol
 毎日新聞
 
 「岩国市長選、艦載機移駐容認派の福田氏が初当選」
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080210-00000032-yom-pol
 読売新聞
 
 国は、またしても「苦渋の決断」を市民に飲ませました。
 新市庁舎建設補助金カットというやり方で兵糧攻めにしました。
  
 福田氏は米軍艦載機移駐について「協力はするが、国の言いなりになるつもり
はなく、言うべきことは言う」と言っていますけれど、もと小泉チルドレンであ
る彼には期待できません。
 
 今頃、首相官邸や防衛省、外務省は喜びの声を上げているでしょう。アメリカ
の国防総省もほっとしているでしょう。
 
 このままいけば、米軍岩国基地は、広島県呉市にある海上自衛隊基地、福岡県
築城町の航空自衛隊基地と一体化して、東アジア最大の米軍基地となり、愛宕山
は米軍住宅地になるでしょう。瀬戸内海西部は海と空の一大軍事拠点になります。
 
 「冗談じゃない!」
 
と私は腹立たしさを感じています。

 戦いは続けなければなりません。
 
坂井貴司
福岡県

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2008年2月 5日 (火)

岩国市長選とメディア  天木直人

 岩国市長選とこの国の行方―メディアよもっと報道してほしい

 井原勝介前岩国市長の応援集会が2日岩国市民会館で行われ、私はその集会に駆けつけた。その時感じた事を今日のブログで書く。
 結論から先に言えば、昨日から始まったこの選挙は、いまの日本の閉塞した政治状況を端的に表している。そして一週間後に判明するこの選挙の結果は日本の将来を示すことになる。岩国の市長選挙はそういう選挙なのである。
 この選挙は普通の市長選挙ではない。日本中の国民が注目しなければならない国政選挙としての意味を持つ選挙だ。しかもそれは与党と野党の対立という国政選挙にとどまらない。それは巨大な国家権力の悪政と弾圧に抗する一般市民、住民の直接的な闘いである。もっとも根源的な選挙なのである。
 日本のいまの政治状況は、「国民生活最優先」という掛け声とは裏腹に、国民の意思を無視した政治家たちの党利党略、自己保身の政治に堕している。その事は、テロ特措法、ガソリン税の顛末や、総選挙から逃げて大連立、政界再編という生き残りに奔走する政治家の姿を見れば、もはや歴然としている。
 国民は置いてきぼりだ。国民の暮らしと安全はどんどんと脅かされている。それにもかかわらず政治はなんら手を打つ事は出来ない。年金しかり、医療・介護しかり、格差問題の放置しかりだ。もはや徒手空拳の市民、国民が、政府の悪政・嘘に対して直接に抵抗していかなければならないほど切羽詰った状況になっている。
 市民の力が、メディアを動かし、メディアが世論を動かして政治を変えていく、そういう状況を作りださないかぎり日本を救う事は出来ない、そういう状況の中で岩国市長選挙が行われるのである。
 何がいまの日本の最大問題なのか。それは、一つには政府が米国に従属して国民生活を困窮に追い込んでいること、二つには、その政府が、自ら犯している不正を隠すために情報操作や嘘を繰り返し、それを批判し、抵抗す国民をどんどんと抑圧しようとしていること、この二大巨悪である。私がブログを書き続けるエネルギーの原点はこの巨悪に対する怒りである。
 この選挙には、もう一つの苦しく悲しい葛藤がある。今岩国市民は、政府に楯突いてもろくな事はないとあきらめはじめつつある市民と、権力の横暴に屈してはいけないと、それでも声をあげる市民との間にに、分裂させられようとしている。どちらが正しい、悪いというものではない。いずれの住民も権力の 犠牲者である。非難さるべきは住民を分断させる権力の卑劣さである。
  井原支援の応援に集まった2000人を超える住民によって市民会館は埋め尽くされた。その前で応援演説をした私は、いままでのどの集会で話した時よりも勇気づけられた。
  しかし同時に、過去2回の選挙を勝ち抜いた井原前市長の、「今回は厳しい戦いだ」という言葉に、決して楽観は許されない選挙であると直感的に感じ取った。
  私も井原前市長も長年官僚を経験して来たから知っている。国家権力が本気で抵抗するものを叩き潰そうとしたらとてもかなわない。今回の選挙がまさにそうである。国民より米国政府を優先する政府にとって米軍再編を妨げるあらゆる障害は潰さなければならないのだ。
  移駐容認派市議や経済界に擁立された福田候補が勝てば、ただのつまらない市長選挙で終わることとなる。「国の言いなりではなく、移転に伴う騒音や治安問題などで個別、具体的に国と交渉する」(4日毎日新聞)と争点隠しをする福田候補が勝てば、岩国は沖縄と同様に永久に米軍問題に悩まされる事になる。住民は引き裂かれ続ける事になる。
  それとは対照的に、もし井原前市長が勝てば、日本の戦後史に残る革命的な市長選挙となる。だから政府は危機感を募らせるのだ。
  岩国市長選挙を岩国市民だけの責任にしてはいけない。全国の国民が共に考え、その選択の苦渋を分かち合うべきだ。メディアはこれからの一週間、この岩国市長選挙を大きく報道して欲しい。どのような報道であろうとも、それが一人でも多くの全国の国民が知るところになれば、それだけでより公正で透明性のある選挙が確保される事になる。どのような議論が繰り返されようと、議論をすればするほど日米軍事同盟の欺瞞性が明るみになる。
  公正で透明性のある選挙が確保されればおのずから正しいほうが勝つ。米軍再編の実態が明らかになればなるほど対米従属の政府の誤りがわかる。それだけで十分だ。岩国住民と全国の国民に真実を知らせるだけでよい。

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2008年2月 3日 (日)

岩国市長選カンパ

一坪反戦地主会から呼びかけ
(転送・転載 歓迎!)
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空母艦載機部隊の岩国基地への移駐に反対!
★岩国の闘いを支援しよう★
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来る2月10日(日)、岩国市長選挙がおこなわれます。
 今回の選挙は、市の予算案が議会で5回も否決されたことから井原市長が民意を
問うため、辞職したことからです。
米軍再編による厚木からの空母艦載機部隊を岩国基地へ移駐することに対して、
住民投票、市長選(合併による)で、岩国市民ははっきりと「ノー」の意思を表
してきました。その意思を尊重して井原市長も、反対の姿勢を貫いてきました。
しかし政府は以前より約束された建設中の市庁舎の補助金を米軍再編の問題とか
らめて突然カットしてきました。また市の予算案についても、米軍再編を容認す
ることで入る交付金をあてにする市議会議員の反対で、何度も否決され続けてき
ました。
一方で、もともと基地滑走路の沖合移設事業のためと、愛宕山を削った土砂を使
い、跡地を宅地開発するとしていましたが、その計画が破綻し市の負担が問題に
なると、米軍住宅を建設する話しが舞い込んでいます。
 まさに岩国市の財政をこれまで以上に米軍基地に依存させ、受け入れざるをえ
ない状況に追い込もうとしています。
 今回の岩国市長選挙は、単に岩国だけの問題でありません。住民の意思とは裏
腹に軍事基地を受け入れる行政にさせていくという、全国の問題です。米軍再編
による米軍基地の強化と自衛隊の一体化を許さないかどうかのたたかいです。
今、厚木からの空母艦載機部隊を岩国基地へ移駐することに反対する岩国市民は
、手弁当でがんばってきていますが、人手もお金も足りない状況です。
手伝いに行かれる方、行かれないけどカンパできる方は、早急にお願いします。
また、このことを多くの人に伝え、働きかけてください。
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【カンパ送り先】(郵便振替)
口座番号:01510-0-19089 加入者名:おはよう愛宕山新聞社
※通信欄に必ず、「岩国カンパ」と記入してください。
【手伝いに行くための連絡先】※行かれる前に確認を!
 携帯電話090-3372-9270(渡(わたり)さん)
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呼びかけ:沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック(℡090-3910-4140)

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