2009年11月10日 (火)

普天間作業グループ

日米、普天間作業グループで合意 着地点なお見えず

 日米両政府は10日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題に関する閣僚級の作業グループ設置で合意した。岡田克也外相がルース駐日米大使と会談した後の記者会見で明らかにした。岡田氏は11日にシンガポールで行われるクリントン米国務長官との会談で協議継続を確認する。双方は作業グループ設置で問題の「迅速な解決」を図るとしているが、着地点はなお見えない。

 作業グループには日本側から岡田氏と北沢俊美防衛相が参加。米側メンバーは、クリントン氏とゲーツ国防長官となっているが、実際はルース氏が代理を務めるとみられる。会合の頻度や結論を出す期限は定まっていない。

 岡田、ルース両氏は会談で、「抑止力維持」と「沖縄の負担軽減」の観点から在日米軍を再編する重要性を確認。ただルース氏は「従来の考え方を変えるつもりはない」と述べ、キャンプ・シュワブ沿岸部(名護市)への移設計画を明記した日米合意の速やかな履行を重ねて求めた。

 岡田氏は会見で「正式な作業グループで議論がより集約される。可能な限り早く作業を進めたい」と強調した。ただ作業グループの設置は、結論先送りを望む日本と現行計画の履行を求める米側との溝を当面封印するのが狙いといえる。

2009/11/10 21:51   【共同通信】

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移設に固執する限り、着地点などあろうはずもない。沖縄県民は、普天間基地そのものを要らないといっているのだ。平和な当たり前の日常生活をしたいといっているのだ。

抑止力の維持など、私たちは求めていない。外国の軍隊に、守ってもらわなくてはいけないほど、日本の政府は自国民に対して無責任なのであろうか。日本国の国家の力で、国民の命と財産を守れないような民主党政権なのであろうか。

人間の安全保障は、なにも軍隊の力が唯一ではない。平和な世界への構築に向けて、軍備以外のその選択支は多様である。自然、経済、マンパワー等、その方法は重層的な組み合わせでもって、軍隊以外にいくらでもやり方がある。今まで、安全保障イコール軍備であるとステレオタイプの思考しか、してこなかったのである。有史以来の暴力的な支配機構しか、頭にないのではないか、岡田外相は。日本国憲法の崇高な理念を、理解できないのではないか。

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海兵隊全面撤退を

海兵隊全面撤退を 学識経験者ら米大統領に声明送る
2009年11月10日

 オバマ米大統領が13日に来日するのに合わせ、学識経験者やジャーナリストら有志の19人は8日、在沖米海兵隊の全面撤退を求める大統領あての声明を米ホワイトハウスに送った。宮里政玄沖縄対外問題研究会代表ら有志は9日、県庁で記者会見し、沖縄の民意は米軍普天間飛行場の県外、国外移設にあり、環境保全の面からも希少性の高い生物のすむ名護市辺野古の海を死滅させてはならないと訴えた。

 声明文は海兵隊の撤退を求める理由として、(1)名護市辺野古沿岸部への移設を決めた日米合意は、県民の理解を得ていない(2)移設先のキャンプ・シュワブ水域は希少性の高い生物が生きている(3)返還合意から14年近くが経過しても移設が実現しないのは、過重負担にあえぐ沖縄に新基地を受け入れる余地がない(4)地上、航空の両部隊を沖縄に存続させる前提を見直す―などを挙げている。

 宮里氏は「これまでもわれわれは新基地建設反対などの声明文を発表してきた。だが、海兵隊の地上部隊と支援部隊が沖縄に残ることを前提にすると、どうしても県内移設にならざるを得ないと気付いた。今回はその前提を変え、撤退を打ち出した」と述べ、基地問題の根本的解決には海兵隊の全面撤退しかないと唱えた。新崎盛暉沖縄大名誉教授は「移設に足を取られるからおかしくなる。われわれは沖縄に置くこと自体が不合理だと、それだけを言えばいい。普天間移設が政治的な駆け引きの中で使われている」と述べた。
 声明は英訳し、米ホワイトハウスのほか、東京の在日米大使館にも郵送した。

<オバマ大統領来日「沖縄からの声」>

バラク・オバマ米大統領へ「沖縄からの声」

 わたしたちはオバマ米大統領の訪日の機会に、米海兵隊の沖縄からの全面撤退を検討するよう求める。沖縄の人々は一貫して、危険な普天間基地の沖縄県内での移設を中心とする米軍再編計画に反対し、無条件で同基地の閉鎖ないし返還を求め続けている。もともと米海兵隊は1950年代半ばに日本本土から沖縄へ移駐してきた。この問題の根本的な解決は、米海兵隊の沖縄からの全面撤退しかない。

 第1に、2005年と06年の日米合意は、沖縄の人々への説明を一切行っておらず、理解を得ていない。沖縄の民意は、普天間基地の県外ないし国外への移設を要求している。

 第2に、この日米合意による移設先として埋め立てられる名護市にあるキャンプ・シュワブ水域は、多様で希少性の高い生物が生きる空間だ。つまり、地球環境を守る上で死滅させてはならない海なのだ。

 第3に、日米両政府は96年4月、県内に代替施設を建設することを条件として普天間基地返還に合意したが、その代替施設建設は今なお実現していない。14年近い時間が経過してもその移設が実現していないという事実は、誰もが認める過剰な負担にあえいでいる沖縄の地には、新たな基地を受け入れる余地がないことを物語っている。

 第4に、普天間基地を代替する飛行場建設の場所を沖縄県内に探し出せる可能性がない以上、地上部隊と併せて航空部隊を県外ないし、国外へ移設するのが最適な解決だ。これまで普天間基地の返還を検討する際、米海兵隊の地上部隊や支援部隊が沖縄に存続することを前提としてきた。今こそ、その前提を見直すときだ。

 わたしたちが要求する米海兵隊の沖縄からの全面撤退は、地上と航空の部隊を一体として作戦行動をとるという米海兵隊の論理に従っても、妥当な選択ではないか。そうすることにより、一部の部隊を沖縄に残し、他の部隊をグアムやハワイに配置する非合理性を排除できる。これは同時に地球にとって貴重な海を残し、沖縄の要望を満たすことができる選択なのだ。
 普天間基地の移設問題について、早期に終止符を打つために日米両政府は沖縄からの米海兵隊の全面的な撤退の検討へと移るべきだ。より良い日米関係へと進化するために、チェンジに向かう挑戦が必要だ。これまでの前提から自由となる発想こそ、日米両政府が学ぶべき沖縄での教訓なのだ。

     2009年11月9日
 東江平之(琉球大名誉教授)新川明(ジャーナリスト)新崎盛暉(沖縄大名誉教授)石原昌家(沖縄国際大教授)大城立裕(作家)我部政明(琉球大教授)佐藤学(沖縄国際大教授)桜井国俊(沖縄大学長)島袋純(琉球大教授)高里鈴代(元那覇市議会副議長)高良鉄美(琉球大教授)照屋寛之(沖縄国際大教授)野里洋(ジャーナリスト)星野英一(琉球大教授)三木健(ジャーナリスト)宮里昭也(ジャーナリスト)宮里政玄(沖縄対外問題研究会代表)由井晶子(ジャーナリスト)

「琉球新報」より転載

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今こそ、チェンジに向かう時なのだ。半世紀以上にわたって、沖縄の地と人々を蹂躙してきた米軍である。このままでは、半永久的に基地を固定化することになるだろう。ブルドーザーで有無を言わさず、広大な畑地と民家をつぶして、作った基地である。アメリカの占領下で行われたことだ。しかし、今、沖縄は日本の領土である。いつまでも、占領されたときのままにおいておくことはない。読谷村の事故は痛ましい。治外法権の殺人施設に、まだ、日本の税金まで分け与えて、同胞を苦しめ続けるとはどういうことか。

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沖縄に連帯して

11月8日、沖縄では普天間基地県内移設に反対して、2万1千人の人々が集まった。この日、沖縄だけでなく日本の各地で沖縄に連帯して集会が開かれた。基地に苦しむ人々は、先の衆議院選挙でもすべて、反対を主張した議員を選出している。嘉手納への統合も辺野古への移設も反対だと大集会を開いている。これ以上の沖縄の民意があるだろうか。

ここ高知では、沖縄に関して、集会のひとつもない。仮に、移設の候補地に高知が挙げられるとしたら、たくさんの人が反対するだろう。米軍の基地など、どこにも要らないのだ。沖縄の人々の苦しみを、よそごととしてはならないはずである。生まれた地が違っていたら、もしかしら自分のことであったかもしれないのだ。

高知でも沖縄に連帯し、日本の国民として、基地は要らない、普天間は閉鎖せよ、沖縄の土地は沖縄県民に返せ!と声を上げたい。反対の声を組織するものが、どこにもないのが悲しい。ならば、ひとりで集会?ひとりでデモ?でもしてみるか。一人はさみしい、3人ぐらい集めてデモの許可願いを出してみるか・・・

mm記

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2009年11月 9日 (月)

普天間緊急署名

平和と民主主義をめざす全国交歓会(全交)が「沖縄・普天間基地即時閉鎖! 名護・辺野古新基地建設中止を求める緊急署名」を始めています。第1次集約は11月27日とのこと。是非普及してください。
なお、署名用紙は全交のホームページ
http://www.zenko-peace.com/
あるいは、署名用紙のページ
http://www.zenko-peace.com/_userdata/futenmashomei.pdf
からダウンロードできます。

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沖縄・普天間基地即時閉鎖! 
名護・辺野古新基地建設中止を求める
緊 急 署 名

内閣総理大臣 鳩山 由紀夫 殿
【要請趣旨】
◆米軍普天間基地は、沖縄宜野湾市の中心地に位置し、2004年8月には同基地に隣接する沖縄国際大学構内に米軍ヘリが墜落するという重大事故が発生した。住民の命を危機に陥れるこのような惨事を繰り返させてはならない。

◆日本政府は、2004年6月ジュネーブ条約を批准した。同条約第1追加議定書58条には「人口稠密地域の内部または付近での軍事目標の設置回避」が定められている。また、1996年日米両政府は「沖縄に関する特別行動委員会(SACO)」において「5~7年以内の普天間基地返還」を合意している。日本政府はこれを履行する義務を負っている。

◆民主党は、先の衆議院選挙において「普天間基地の県外移設」を訴えてきた。しかし、連立政権を発足するに至り、連立政権政策合意書では「沖縄県民の負担軽減の観点から…米軍再編や在日米軍基地のあり方についても見直し」とその主張を曖昧にした。のような二枚舌は許されない。

◆沖縄県民の意思は明確だ。嘉手納基地への統合や名護市辺野古新基地建設など県内移設を明確に拒否している。また、その他の国内への基地移設を受け入れる自治体はない。

以下、要請する。

【要請事項】
1.沖縄普天間基地の即時閉鎖・撤去を、アメリカ政府に要求すること。
2.名護市辺野古の新基地建設計画を撤回し断念すること。
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5名分署名欄

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●平和と民主主義をめざす全国交歓会(全交)
【連絡先】 〒162-0815東京都新宿区筑土八幡町2-21-301なか      
  TEL 03(3267)0156 FAX 03(3267)0158
      〒543-0014大阪府大阪市天王寺区玉造元町2-31
              ヤマオカビル302 全交大阪事務所
  TEL 06(6762)0996 FAX 06(6762)0997

●取扱団体 [                    ]

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沖縄県民大会に2万1千人

普天間の県内移設「反対」、沖縄県民大会に2万1千人(1/2ページ)2009年11月8日17時15分
    

 米軍普天間飛行場の沖縄県名護市辺野古への移設計画など、県内移設に反対する県民大会が8日、同県宜野湾市の宜野湾海浜公園であった。主催者発表で約2万1千人が参加。「米軍基地の整理・縮小・撤去は県民の願い」として、県内移設に反対する決議を採択。鳩山政権に対し「米側の圧力に屈せず、県民の声を堂々と主張すべきだ」と訴えた。

 県内の民主、社民、共産、国民新や、沖縄社会大衆、そうぞうの各党と労働組合、市民団体などでつくる実行委員会が主催。県政与党の自民、公明両党は政府の方針が明確ではないなどとして参加は見送り、訪米中の仲井真弘多知事も、実行委から求められたメッセージ送付に応じなかった。

 ただ、共同代表には民主県連代表の喜納昌吉参院議員らとともに、仲井真知事と歩調を合わせてきた翁長雄志那覇市長が名を連ねた。

 翁長市長はまず「私は保守系の政治家だが、保守・革新の枠を飛び越えて一歩を踏み出した。沖縄県民は戦後長い間、米軍基地をはさんで『経済だ、平和だ』と白黒闘争を続けてきた。しかし、本日、県民の心は基地の整理・縮小という一点で一つになることができる。」と述べ、大会出席に至った心境を説明。その上で「民主党は選挙中、県民に県外移設を公約したが、鳩山政権の国会での答弁は、県外(移設)についての検証が全くなされていない。(県内移設で合意した)日米合意の重さについても、県民は、鳩山政権にそれを乗り越える政治力を期待したのだ」と語り、政府に県外移設を進めるよう求めた。

 普天間飛行場を抱える宜野湾市の伊波洋一市長は「(普天間飛行場の)返還合意から13年がすぎる今でも、住宅地や市街地の上空を低空で、ジェット戦闘機や米軍ヘリがとびかい、常に墜落事故が起きうる危険な状況が続いている。鳩山首相は『戦後64年間も米軍基地の負担を押しつけられてきた沖縄県民は、もうこれ以上の新基地はいらない』と(来日する)オバマ米大統領に伝えていただきたい」と強い調子で呼びかけた。

「朝日CM」より転載

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沖縄にこれ以上の米軍基地はいらない、という沖縄県民の切実な思いを、日本全国の国民は受け止めなければいけない。沖縄がいらないというものを、他の県のどこが要るというのだろう。どこも要らないのだ。基地を要求しているのは、アメリカであって、日本ではない。

いや、米軍基地がほしいといってきたのは、かつての自公政権であった。日米同盟の強化やアメリカへの従属を是としてきた政権に、国民はNOをつきつけたのだ。交渉はゼロから始めればよい。普天間を閉鎖せよ、日本は要らないとはっきり主張すべきであろう。それを言って、初めて交渉が始まるのではないか。沖縄の民意を表明できなければ、日本の政府とはいえないだろう。いつまでたっても、アメリカへの思いやり政府でしかなくなる。

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2009年11月 8日 (日)

嘉手納統合案に抗議集会

沖縄・嘉手納統合案に抗議集会 米軍機爆音の被害訴え

 米軍嘉手納基地の爆音問題を抱える沖縄県嘉手納町は7日、米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の移設先として岡田克也外相が嘉手納基地への統合案に意欲を示した発言の撤回を求める抗議集会を同町内で開き、「平穏な生活を守る立場から統合案に断固反対する」との決議を採択した。参加者は約2500人(主催者発表)。

 町内の議員や各界代表が登壇し、実行委員長の宮城篤実町長は「いかなる理由があっても統合案には乗らない」とあいさつ。町婦人連合会の嘉手川千恵子会長は「将来の子や孫の教育環境が破壊される。これ以上の基地被害を負わせたくない。(政府は)沖縄での(衆院選の)議席確保は何だったのか胸に手を当てて考えてほしい」と語気を強めた。

 県立嘉手納高校2年生の新城武士さん(17)は「耳の奥まで突き刺さり、体の中まで震える爆音で授業が中断する。戦闘機が低空飛行するのは普通の風景ですか。爆音がなくなるどころか、今まで以上に苦しめと言うのですか」と訴えた。

 参加者らは集会後、「静かな夜を返せ」「基地負担を軽減せよ」と訴え市街地をデモ行進した。

 岡田外相は10月23日の記者会見で、嘉手納統合案を検討する考えを表明。嘉手納町議会は同28日、抗議の意見書を全会一致で可決した。周辺の北谷町や読谷村も同様の意見書を可決。

2009/11/07 19:47   【共同通信】

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普通の日常生活の中に、轟音の戦闘機があたりまえの如く、並存している沖縄の生活である。異常な日々を生まれてから死ぬまで強要されているのである。憲法に掲げられている、健康で文化的な最低限度の生活さえ、保障されていないのである。静かな環境で普通に教育を受けることも保障されない、同じ日本の国民でありながらである。

今、沖縄は、美しい自然と豊かな食べ物、平和な音楽、その文化がマスメディアでたくさん紹介される時代となった。しかし、広大な米軍基地や戦闘機が飛び交う様子が、流されることはほとんどない。やはり、一度は沖縄の地を訪れて、その現実を自らの目と耳と体でもって、知らなくてはならないと思う。できれば、来年1月にでも、行ってみよう。何人か集まれば、いくらかでも安くなるかもしれない。一緒に行ける人をさがしてみよう。

まだ私が子どもだった頃、叔母が沖縄に行った時にはパスポートが必要であった。あのころ沖縄はアメリカの領土だったのだ。戦後の歴史も何も知るよしもなかったが、子ども心にも同じ日本なのにと思いつつ、アメリカの存在をなにか不条理なものだとと感じていたことを思い出す。半世紀近くたった今、パスポートこそいらなくなったが、その現状は何も変わっていないのだと思う。

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2009年11月 7日 (土)

プルサーマル起動 難問山積

玄海原発・プルサーマル起動 「切り札」難問山積
 <世の中ナビ NEWS NAVIGATOR>

 ウランとプルトニウムの混合酸化物(MOX)燃料を使う国内初の「プルサーマル発電」の試運転が5日、九州電力玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)で始まった。週明けには発電が始まる見通しだ。政府や電力業界はプルサーマルを地球温暖化対策の一環として原発を推進する「切り札」と位置付けるが、燃料の破損など安全性への懸念や「後始末」の課題も残る。相次ぐトラブルでほころびの目立つ「核燃料サイクル」は立て直せるのか。先行きは不透明だ。【山田大輔、関谷俊介、柳原美砂子】

 ◇「温暖化対策」安全性懸念も
 プルサーマル起動を受け、経済産業省の近藤洋介政務官は5日、記者団に「日本の原子力の発展、エネルギーの安定供給にとって意義ある大きな一歩だ」と述べた。資源小国・日本が原子力政策の根幹にすえてきた「核燃料サイクル」は大きな節目を迎えた。

 国内の温室効果ガス排出量は増加傾向が続き、07年度は90年度に比べ9%増えた。20年の温室効果ガス排出量を90年比で25%削減する目標を掲げる民主党は、発電時にほとんど二酸化炭素(CO2)を出さない原子力発電を温暖化対策の切り札と位置づけている。

 直嶋正行経産相は10月2日、九電が提出した川内(せんだい)原発3号機(鹿児島県薩摩川内市)増設計画に伴う環境影響評価準備書に対し、CO2排出抑制のため、原発の最大限の活用を図ることを盛り込んだ勧告を出した。温暖化対策への活用が盛り込まれたのは初めて。新政権の原発推進姿勢を鮮明に表したものだった。とはいえ、鳩山政権も一枚岩ではない。脱原発を掲げる社民党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相は「25%削減達成のために原発が切り札になるという共通認識は持っていない」と述べ、閣内対立が露呈した。

 鳩山政権の目標を下回る麻生政権の目標(90年比8%減)でも達成には20年までに原発9基の新増設が必要と試算されている。政府は「計画中の原発が15基あり、順調に着工、運転開始すれば可能」とみているが、地元の根強い反対もありあと10年で9基すら新増設するのは容易ではない。

 ◇愛媛・伊方原発「計画通り推進」--四国電力
 伊方原発3号機(愛媛県伊方町)で来年2月にプルサーマル発電を開始する予定の四国電力は「(九州電力が)開始した意義は大きい。当社も実施に向け計画通り進めたい」とコメントした。同県の山口道夫・原子力安全対策推進監は「事前了解をした県としては、玄海原発で着実に実績を積み重ねて安全に運転してほしい」と話していた。【栗田亨】

 ◇再処理・最終処分、先見えず
 「使用済みMOX燃料の処分先も決まっていない。見切り発車だ」。佐賀県では5日、市民団体などが玄海原発周辺や県庁で抗議行動を展開した。

 今回の始動は政府と電力会社が描く核燃料サイクルの輪の一つがようやく動き出したにすぎない。青森県六ケ所村に建設中の再処理工場では昨年、使用済み核燃料を一度溶かして不要な成分の高レベル放射性廃液をガラスで固める溶融炉が試験中に損傷。今年に入って、廃液約150リットルが建物内に漏れ出すなどトラブルが相次ぐ。運営する日本原燃は今年8月、14回目の完成延期を発表し、10年10月完成としたが、その後もクレーンの誤操作で廃液が漏れた。同村のMOX燃料工場(15年完成予定)も耐震性評価が長引き、今月中の着工は難しい。

 壁はまだある。高レベル放射性最終廃棄物を埋める最終処分場が決まらないのだ。国内53基の軽水炉で発生する使用済み核燃料のプルトニウムも増え続け、日本の保有量(28・2トン)は単純計算で長崎型原爆約5000発分。プルサーマル導入のペースも速い。最多のフランスが35年で21基だったのに対し、日本は15年度までの7年間で16~18基を計画する急ピッチぶりだ。

 核燃料サイクルの本来の狙いは、取り出したプルトニウムを高速増殖炉で再利用し、投入した以上のエネルギーを得ることだった。だが、その原型炉もんじゅ(福井県)は95年のナトリウム漏れ事故から停止したままだ。

 政府と電力業界は今年7月、今世紀後半に高速増殖炉が本格導入されるまで、MOX燃料のみを使う「フルMOX」軽水炉が全原発の28%を占めるとの将来見通しを発表した。建設中の電源開発大間原発(青森県)で14年11月にも「世界初のフルMOX発電」に乗り出す予定だが、いずれも経験のない対応が待ちかまえている。

「毎日JP」より転載

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使用済み核燃料からプルトニウムを取り出すのは、高速増殖炉が稼動することが前提であった。しかし、すでにこの高速増殖炉は実現不可能である。多くの国は、再処理をせずに、使用済み燃料を処分しようとしている。

28トンものプルトニウムを持ってしまった日本は、なんとしてでも、これを使わなくてはならなくなってしまったのだ。余剰プルトニウムを持たないという、アメリカとの約束があるからである。

原発を作り続けMOX燃料を燃やし続けることは、解決できない問題を先送りしつづけることでしかない。これほど危険なものと引き換えに、二酸化炭素削減をしていくというのは大きな誤りである。電気の需要が満たせないというのであれば、現在の生産のありよう、経済構造、生活全般を見直していくことの方が先ではないか。死の危険と隣り合わせの物の豊かさを選択するほど、人間は愚かではないはずだ。

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2009年11月 6日 (金)

貧困率を公表

記者の目:貧困率を公表した鳩山政権=東海林智

 「ヒンキー」というキャラクターがある。ワーキングプア(働く貧困層)や多重債務者、シングルマザー、障害を持つ人など多様な問題に取り組むグループや個人が集まり貧困問題に取り組む運動体「反貧困ネットワーク」(代表・宇都宮健児弁護士)が、貧困問題を訴えるシンボルマークにしているキャラクターの名前だ。「ヒンキー」は、貧困オバケという設定で、見えづらく、一度人に取り付くとなかなか離れない。貧困に関心を持つ人が増え、何とかしようとしない限り成仏できないという。貧困問題のやっかいさをうまく突いている。

 このほど、厚生労働省が15.7%という相対的貧困率を公表した。これまで貧困率は測定されず、いるのかいないのか、そしてどんな大きさなのかも分からない、まさにオバケのような存在だった。今回の数字で、日本の貧困の輪郭が初めて明らかになった。

 貧困をオバケに例えたが、これまで全く姿が見えていなかったわけではない。

 例えば、90年代から00年代前半にかけて、野宿者増加が大きな問題になった。これは、建設不況が深まる中で、大阪・釜ケ崎や東京・山谷など日雇い労働者の街に囲い込まれてきた問題が、それらの街では収まり切らなくなり表面化した。また、07年ごろから、日雇い派遣などで働く若年者や中高年の労働者が、マンガ喫茶やネットカフェでの生活を余儀なくされていることが、「ネットカフェ難民」や「ワーキングプア」という言葉と共に顕在化した。

 08年の年末から09年の年始にかけては、主に製造業派遣の労働者らが一斉に雇い止めに遭い、職も住居も失う形で放り出され、その過酷な状況は「年越し派遣村」という形で可視化された。その他にも、経済的に困難な状況に陥り学校に通うために就学援助を受給する家庭の割合の増加などに見られる「子供の貧困」や、安定した職につけず、二つ三つと仕事を掛け持ちせざるを得ないシングルマザーの問題など、深刻な貧困の実態が次々に浮かんできた。

 しかし、これらの問題に対する政府の対応は、言葉は悪いが場当たり的なものだった。例えば、野宿者問題では「ホームレス自立支援法」を作った。当時の野宿者の厳しい状況下で、支援法を作ったこと自体は批判しないが、「ホームレス問題」と特殊なカテゴリーのように囲い、その背後にある貧困問題に目を向けることはなかった。例に挙げたいずれもが、共通の根として貧困問題を抱えていたが、一つ一つ切り離されて特別な立法や対策、善処という形で解決が模索された。

 なぜ、政府は貧困問題から目を背けてきたのか。昨年秋、雇用問題に熱心だったある自民党の政治家は「困窮している人はいるかもしれないが、日本はまだ頑張れば何とかなる社会ですよ」と述べた。多くの国民もそう思っていたかもしれない。しかし、頑張っても何ともならない状況はここ数年、確実に広がっている。そうした貧困の実態が把握されれば、政治は当然対策を迫られる。貧困をなくすための財政出動も求められるだろう。小泉純一郎政権以降、小さな政府を志向した政権党にとっては、見たくない、表に出したくない数字だったのではないか。

 政権が代わり、貧困率が初めて測定、公表されたのは、国民生活の実態に目を向けるという意味でも象徴的だ。貧困問題に取り組むスタートラインに立ったといえる。しかし、新政権は数字を出したことで責任も負った。貧困対策に本格的に取り組むことだ。

 まずは、貧困率の削減の目標を明確にしなければならない。毎年数値を出して、自らの政策を点検する必要がある。例えば、小泉政権下で規制緩和が進められる中で、社会保障費も年間2200億円の削減が行われた。この間、政府によって貧困率が毎年算出されていたとしたら、政策によって貧困層が拡大する現状が分かったはずだ。貧困が拡大しないように政策をチェックし、その原因を大きな社会構造の問題としてとらえることも可能になる。

 10年ほど前、大阪市で、半身まひの障害を持ちながら社会福祉からも見放され、1年以上、公園などで野宿をしていた若い女性を取材したことがある。彼女は「私は確かにここ(公園)にいるのに、自分の困窮は社会からは全く見えない存在だった」と日々の暮らしを振り返った。そんな切ない言葉はもう聞きたくない。国民の7人に1人が陥っているという貧困状態。その闇に光をあててほしい。(東京社会部)

「毎日JP]より転載

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貧困率という言葉を知ったのは、湯浅誠の講演会であった。このような数値があることさえ知らなかった。自公政権は、あえて国民に公表しないままにしていたのだ。

所得の中央値、224万円の半分、114万円に満たない人が、国民7人に1人いるというのだ。経済大国を標榜する日本のことである。この国の富が、いかに偏っているかということである。生産による価値を生み出すのは、人間の労働である。生きた人間の労働力を際限なく吸い取って、富を増やし続けてきた大企業。資本家と労働者の、これは、古くて新しい階級問題としてとらえなければならない。

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2009年11月 5日 (木)

国内初のプルサーマル開始

国内初のプルサーマル開始へ 九州電玄海3号機、5日起動

 九州電力は4日、佐賀県玄海町の玄海原発3号機(加圧水型軽水炉、118万キロワット)の原子炉を5日午前に起動させ、運転を再開すると発表した。5日夜にもウラン燃料とプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料の核分裂が連続的に起こる臨界に到達させ、9日に発電を開始する見通し。国内初のプルサーマルが事実上スタートする。

 運転再開後、臨界時に出力をコントロールする制御棒の効きや、中性子を吸収するホウ酸濃度などを国が確認し、問題がなければ発電を開始。

 段階的に出力を上げて調整運転を進めた後、出力の安定性や炉心の性能などを調べる経済産業省の検査を受ける。合格すれば、12月2日に通常運転に復帰し、プルサーマルによる発電を本格稼働する予定だ。

 また、九電は燃料の漏れがないか調べるため計測している1次冷却水中のヨウ素濃度を週に1回程度、ホームページ上で公開する方針で「今後も安全を最優先に作業を行う」としている。

 九電は8月末から3号機の定期検査に入り、10月中旬にMOX燃料の装てん作業を実施。ウラン燃料集合体193体のうち80体を交換し、新たに装てんした燃料集合体の一部、16体をMOX燃料とした。

2009/11/04 18:43   【共同通信】

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MOX燃料(1992年11月12日)使用済み核燃料を再処理して取り出したプルトニウムとウランを混ぜた燃料。通常の軽水炉型原発の燃料には核分裂性のウラン235が三%程度含まれている。軽水炉でプルトニウムを燃やす「プルサーマル」では、ウラン235の数%を二酸化プルトニウムに置き換える。 通常の核燃料に含まれるウランはほとんどが非核分裂性のウラン238だが、軽水炉の運転中にウラン238の一部が中性子を浴びてプルトニウムに変わる。このプルトニウムを燃料として再利用することでウラン資源の有効利用が図れる、とされている。

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ついに、MOX燃料が使われることになってしまった。次は、伊方原発か!ひたすら、事故がないことを願う。

使用済みとなった燃料棒はどうなるのだろう。先日の高知新聞には、地層処分を国民に迫る広告が一面を使って掲載されていた。幌延では、掘削が着々と進んでいる。鳩山首相も、原発を推進すると国会答弁で言っていた。

廃炉の解体はどのようになるのだろう。二酸化炭素削減とからめて、発電面ばかり強調されるが、高レベル廃棄物や廃炉など、最終処分の行方は、なにも明確にならないまま、まだ山口では新しく原発が建設されようとしている。エコを標榜するなら、この原発の問題点を、避けては通れないはずであると思うのだが。

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2009年11月 3日 (火)

普天間移転:「県民投票を」

普天間移転:「県民投票を」57% 沖縄・世論調査

 毎日新聞と琉球新報の合同世論調査で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の「県外・国外移設」を求める回答が7割を占めたことについて、鳩山由紀夫首相は「このような声が沖縄県民の声だ」と重く受け止める一方で「旧政権での日米合意も重い」とも述べ、揺れる心境を露呈した。「沖縄の民意」を重視する構えを見せてきた首相は問題解決へ向け今後、どう道筋をつけるのか。政府方針はいまだ定まらない。

 「県民の多くは『県外・国外』で交渉してもらいたいという思いが実態だ」。鳩山首相は2日夜、首相官邸で記者団に語った。一方で、キャンプ・シュワブ沿岸部(同県名護市辺野古)に移設する現行計画について「数十メートルでも動かせば辺野古でもいいのではないかという思いも伝わっている」と述べ、仲井真弘多知事が求めている沖合移動案にも言及。「さまざまな選択肢の中で答えを出す」と繰り返した。

 鳩山首相は10月16日、記者団に民意を重視する姿勢を強調した上で「名護市長選(来年1月)と沖縄県知事選(同11月)の中間ぐらいで結論が必要」と述べた。しかし、今回の世論調査で「沖縄県の民意」を探る最善の方法を尋ねたところ、「この問題を争点とした県民投票」との回答が57%を占め、次いで県知事選が13%、参院選(同7月)が7%、名護市長選が6%だった。選挙結果を判断材料とする構えをみせた首相に回答者の大半はノーを突き付けた。

 現計画に代わる具体案は、岡田克也外相が検討している米軍嘉手納基地(同県嘉手納町など)への統合案以外に浮上していない。今回の調査では嘉手納統合案にも「反対」が7割を超え、福山哲郎副外相は記者会見で「県民の皆さんの気持ちと率直に受け止めるしかない」と語った。鳩山首相は2日の衆院予算委員会で「全く何も描いていないでただ『国外、県外』と申し上げているつもりはない」と答弁したが、閣内の意思統一ができていない現状では、県外の新たな移設先を具体的に検討するのは難しい。

 こうした手詰まりの状況に、現行計画の容認姿勢を示している北沢俊美防衛相は2日、国会内で記者団に「沖縄の皆さん方の気持ちは私も沖縄に行ってみてよく感じた。しかし米国との間もある。ため息の出るほど大変だ」と語った。【西田進一郎】

「毎日JP」より転載

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県民投票で沖縄の民意を問うのは、妥当なことであり、もっともよい方法である。すでに、沖縄に米軍基地はいらないというのが、県民の大多数の思いであるのは、自明のことであるが、数字で明確に示されれば、さらに説得力をもつものとなるだろう。その数字をもって、アメリカとの交渉を続ければよい。

戦後、アメリカの軍隊ほど世界で人々を殺し続けている軍隊は他にない。朝鮮、ベトナム、アフガン、イラク、その他多国籍軍に名を借りた殺戮もふくめて、おびただしい数である。戦争がビジネスになっているアメリカである。ここらで、アメリカに軍備の縮小、外国の基地の撤退を求めてはどうか。核兵器の削減を言っただけで、ノーベル平和賞をもらうオバマにである。

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